家電リサイクル法って何?家電製品の捨て方・処分方法まとめ

大きなサイズの家電などは、買い替え時に配達と一緒に古い家電を引き取ってもらえるサービスがあります。しかし、持ち帰れるサイズのものや買い替え以外で家電を処分したい場合などもあるでしょう。法律で処分方法を定められているものもあり、状況によっても処分する方法は様々です。

こちらのページでは、そんな家電の処分方法についてまとめています。

目次
  1. 1. 家電リサイクル法とは
  2. 1.1. 1家電のリサイクルはなぜ必要?
  3. 1.1. 2家電リサイクル法の対象品目
  4. 1. 家電リサイクル法対象4品目の処分方法
  5. 1.1. 1処分の流れと費用
  6. 1.1. 2家電量販店や自治体などに収集を依頼する
  7. 1.1. 3指定引取場所へ直接持っていく
  8. 1. 家電リサイクル法が適用されない小型家電もリサイクル法の対象
  9. 1.1. 1小型家電処分の流れ
  10. 1.1. 2小型家電リサイクル法の対象品目
  11. 1.1. 3小型家電の処分方法:自治体で処分
  12. 1.1. 5リサイクルマークのあるパソコンはメーカーに依頼
  13. 1.1. 6携帯電話・スマホは携帯ショップでも回収対応
  14. 1.1. 7その他小型家電の処分方法について
  15. 1. 家電を粗大ゴミや不燃ゴミで処分することは可能か
  16. 1.1. 1粗大ゴミか不燃ごみかを確認する

家電リサイクル法とは

家電リサイクル法により一部の家電製品は粗大ごみや不燃ごみとして捨てることができなくなっています。

1家電のリサイクルはなぜ必要?

家電リサイクル法ができたのには2つの大きな理由があります。

一つはごみの処理を行う自治体では適切に処理することが難しいこと。硬いものや大きいものが多いこともあり、単純にそのまま埋め立て処分するしかありませんでした。しかし、埋立地には限りがあるためいずれ限界を迎えることは明白でした。

二つ目は家電製品にはレアメタルを含む金属が使われているためです。他国の経済的な成長などにより、金属など資源の価値が高まっています。限りのある資源を再利用をしなければ、経済的にも影響が出ることが考えられました。

そのため、特に影響の大きい一般家庭で普及している4種類の家電を対象に、リサイクルを義務付ける法律がつくられました。

赤い枠が現在の埋立地、東京都(23区)は新海面処分場が最後の埋立処分場となる

2家電リサイクル法の対象品目

家庭用に作られた家電製品のうち、テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4種類が対象となります。ご家庭で使われていても、業務用製品は対象外となります。また、一般家庭ではなく会社など事業所で使われている場合でも、家庭用製品なら対象となります。

種類 回収対象 対象外
テレビ 【本体】
ブラウン管式テレビ
VTR内蔵テレビ
ラジカセ一体型テレビ
液晶テレビ
プラズマ式テレビ
チューナー分離型テレビ
HDD・DVD等内蔵テレビ

【付属品など】
着脱式の専用スピーカー
電源コード、スタンド等の付属品
リモコン(電池は除く)
業務用テレビ

【電源に電池や蓄電池などを使うもの】 車載用液晶テレビ
携帯液晶式テレビ
建築物に組み込めるように設計された液晶式テレビ

【パソコンなどのモニター】
チューナー無しモニター
パソコン用モニター(※1)

【その他】
テレビ台
リモコン用電池
取扱説明書などの印刷物
病院・旅館などのコインボックス内蔵型テレビ
外付けのコインボックス
有機ELテレビ
プロジェクションテレビ
冷蔵庫・冷凍庫 【本体】
冷蔵庫
冷凍庫
冷凍冷蔵庫
ワインセラー(ワイン庫)
保冷庫・冷温庫(※2)
吸収式冷蔵庫(冷媒がアンモニア)
ベルチェ素子方式冷蔵庫(電子冷蔵庫)
ポータブル冷蔵庫(車載含む)

【付属品】
製氷皿、棚、野菜かご等の付属品
業務用冷蔵庫・冷凍庫
業務用保冷庫
保冷米びつ
ショーケース(店舗用)
おしぼりクーラー
冷凍ストッカー(店舗用)

【その他】
取扱説明書などの印刷物
ホテル用システム冷蔵庫(課金式)
冷水機
製氷機
化粧品専用の保冷庫
洗濯機・衣類乾燥機 洗濯乾燥機
全自動洗濯機
二層式洗濯機
電気衣類乾燥機
ガス衣類乾燥機
小型洗濯機(排水機能あり※3)
【付属品】
カゴ、ホースなどの付属品
業務用洗濯機・衣類乾燥機
衣類乾燥機能付き布団乾燥機
衣類乾燥機能付きハンガー掛け
電動のバケツ(排水機能なし※3)
衣類乾燥機能付き換気扇
衣類乾燥機能付き除湿器
衣類乾燥機能付きハンガー

脱水機
衣類乾燥機置き台
取扱説明書等の印刷物
コインランドリー等で仕様のコインボックス内蔵型洗濯機・衣類乾燥機
外付けのコインボックス
エアコン 【本体:壁掛けタイプ】
セパレート型
ガスヒーターエアコン
ハイブリッドエアコン(※4)
マルチエアコン

【本体:床置きタイプ】
セパレート型
ハイブリッドエアコン(※4)
マルチエアコン

【本体:窓設置タイプ】
一体型

リモコン(電池を除く)
室内機用の取付金具
一体型の純正据付部材
商品同梱の工事部材
業務用エアコン
天井埋込タイプのエアコン
壁埋込タイプのエアコン
天吊りタイプのエアコン

ウィンドファン
冷風機
冷風扇
除湿器
パッケージエアコン

室外機の置き台・屋根
別売りのドレンパイプ配管パイプ及び配管カバーなどの工事部材
ヒートポンプ給湯器のヒートポンプユニット
外付けのコインボックス

※1 テレビではない、パソコンなどのモニターは処分方法が異なります。詳しくはこちら
※2 冷温庫は暖める機能もあるが、対象に含まれる
※3 排水機能は本体を傾けなくても排水できる機能のこと
※4 石油やガス、電気などを併用するエアコン

 エアコンの詳しい処分方法はこちら
 冷蔵庫の詳しい処分方法はこちら
 テレビの詳しい処分方法はこちら
 洗濯機の詳しい処分方法はこちら

家電リサイクル法対象4品目の処分方法

1処分の流れと費用

上記は一般的な処分方法の流れ。指定引取場所へ直接持っていくこともできる

消費者が家電4品目を処分する際には下記の費用が掛かります。
● リサイクル料金
● 収集・運搬料金
(収集・運搬料金は、指定引取場所へ直接持っていく場合には発生しません)

リサイクル料金
リサイクル料金はメーカー、品目、サイズなどにより料金が決まっています。下記は国内の代表的なメーカーの場合です。

テレビ 15型以下 1,200円~
16型以上 2,200円~
冷蔵庫・冷凍庫 170リットル以下 3,400円~
171リットル以上 4,300円~
洗濯機・衣類乾燥機 サイズ制限なし 2,300円~
エアコン サイズ制限なし 900円~

※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

収集・運搬料金
指定引取場所へ直接持っていく場合は発生しませんが、家電量販店や自治体などに回収を依頼する場合は費用が発生します。買い替えと同時に処分する場合はだいたい1,000円前後が多く、それ以外のケースでは3,000円前後の料金がかかります。

また、家から運び出す際に階段を使う場合や、壁などから取り外す作業には別途費用がかかる場合がありますのでご注意ください。

2家電量販店や自治体などに収集を依頼する

家電を処分するタイミングとして多いのは、家電の故障や寿命などに伴う買い替えなどが多いことでしょう。そういった場合は、家電量販店などで新しいものを購入するタイミングで古いものを処分したいと伝えるのがベストです。特に冷蔵庫や洗濯機は大きく重いので移動が困難ですし、エアコンは取り外すのも工事が必要なので、設置と同時に引き取ってもらうのがスムーズです。

 ヤマダ電機
 ヨドバシカメラ
 ビックカメラ
 エディオン
 ケーズデンキ
 ノジマ
 ジョーシン電機
 コジマ

自治体の場合は、回収をそもそもやっていないところや品目によって対応できない場合があります。自治体で配布しているゴミの処分方法や自治体公式サイトにて確認するようにしてください。

また、家電量販店と同じ流れで対応しているところと、先に郵便局でリサイクル料金のみ支払う場合がありますのでご注意ください。

3指定引取場所へ直接持っていく

準備 処分する家電のメーカー名、および大きさ(テレビは画面サイズ、冷蔵庫・冷凍庫は内容積)を確認しておく。
1. お近くの郵便局の窓口で家電リサイクル券の用紙を受け取り、リサイクル料金を振り込む。
2. お近くの指定引取場所を検索して、営業日や受付時間、場所をかくにんする。

一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター 指定引取場所検索
3. 家電リサイクル券の排出者控えを切り取って、大切に保管しておいてください。
4. 家電リサイクル券の現品貼付用のシートにあるテープをはがして、振替払込受付証明書をはりつけます。
その後、現品貼付用の家電リサイクル券を廃家電にはってください。

貼付位置は型番の書かれたラベルを避けて、それぞれ下記の場所へはってください。

【エアコン】
右側面の上部

【テレビ(ブラウン管】
右側面上部

【テレビ(液晶・プラズマ式)】
背面左上部

【冷蔵庫・冷凍庫】
右側面上部

【洗濯機・衣類乾燥機】
右側面上部

※貼付位置が分かりにくい場合は、家電リサイクル券を指定引取場所の担当者へ直接お渡しください。
5. 廃家電と家電リサイクル券を持って、指定引取場所へ行ってください。
担当者の案内に従って引き渡してください。

家電リサイクル法が適用されない小型家電もリサイクル法の対象

家電4品目とは別に、平成25年4月より他の家電製品もリサイクル法の対象となりました。家電や情報端末機器などに使われる基盤などには金などの貴重な金属が少量ですが使われています。それらの貴重な資源をうまく再利用していくことが目的です。

特に金は、日本国内には現在も使われている電子機器も含めると6800トン(全世界の埋蔵量の約16%)が眠っているといわれています。

1小型家電処分の流れ

小型家電の処分は下記のような流れとなります。
回収場所はそれぞれ異なりますが、最終的には自治体がまとめてリサイクル事業者(認定事業者)へ引渡してリサイクルされます。

上記は一般的な処分方法の流れ。収集場所が異なるが最終的には自治体がまとめてリサイクル事業者へ委託する。

2小型家電リサイクル法の対象品目

小型家電リサイクル法で定められている品目は下記になります。

情報通信機器 ・電話機
・FAX
・その他の有線通信機械器具
・携帯電話
・PHS
・その他の無線通信機械器具
・パソコン
・磁気ディスク装置
・光ディスク装置
・その他記憶装置
・プリンター
・その他の印刷装置
・ディスプレイ
・その他の表示装置
・電子書籍端末
映像機器 ・デジタルカメラ
・フィルムカメラ
・ビデオカメラ
・DVDレコーダー
・その他の映像用機械器具
音響機器 ・ラジオ受信機
・デジタルオーディオプレイヤー
・ステレオセット
・その他電気音響機械器具
理美容・健康機器 ・ヘルスメーター
・その他の計量用または測定用の電気機械器具
・電気マッサージ器
・ヘアドライヤー
・電気かみそり
・その他の理容用電気機械器具
・ランニングマシン
・その他の運動用電気機械器具
生活家電 ・炊飯器
・電子レンジ
・その他の台所電気機械器具
・扇風機
・電気除湿器
・その他空調用電気機械器具(家電4品目に該当するものを除く)
・蛍光灯器具
・その他の電気照明器具
・電気アイロン
・電気掃除機
・その他の衣料用または衛生用の電気機械器具(家電4品目を除く)
・テレビ受信機(家電4品目に該当するものを除く)
その他 ・電動ミシン
・電気グラインダー
・電気ドリル
・その他の電動工具
・電子式卓上計算機
・その他の事務用電気機械器具
・電動式吸入器
・その他の医療用電気機械器具
・電気こたつ
・電気ストーブ
・その他の保温用電気機械器具
・電気芝刈り機
・その他の園芸用電気機械器具
・電子時計、および電気時計
・電子楽器、および電気楽器
・ゲーム機
・その他の電子玩具および電動式玩具

3小型家電の処分方法:自治体で処分

自治体で小型家電を処分してもらう方法は各自治体によって異なりますが、
● ボックス回収
● ステーション回収
● ピックアップ回収
● 集団回収・市民参加型回収
● イベント回収
● 清掃工場などへの直接持ち込み
などがあります。

自治体ごとの詳しい処分方法はこちらをご確認ください。

5リサイクルマークのあるパソコンはメーカーに依頼

リサイクルマークのついたパソコンは、購入時の価格にリサイクル料金と運搬料金(ゆうパック)が含まれています。そのため、処分する際に費用はかかりません。
パソコンの詳しい処分方法はこちらをご確認ください。

また、家電量販店の一部ではパソコンの無料回収も行っています。
 ケーズデンキ
 ジョーシン電機
 エディオン

6携帯電話・スマホは携帯ショップでも回収対応

買い替え後に使い終わった携帯電話・スマートフォン端末は各携帯ショップでも回収を受け付けています。
 お近くのドコモショップを探す
 お近くのauショップを探す
 お近くのソフトバンクショップを探す

7その他小型家電の処分方法について

家電品目毎の詳しい処分方法も下記よりご確認いただけます。
 レンジ
 掃除機
 炊飯器
 マッサージチェア
 扇風機
 空気清浄機
 オイルヒーター
 ストーブ

家電を粗大ゴミや不燃ゴミで処分することは可能か

エアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの家電4品目は回収方法まで法律で決められていますので、粗大ゴミや不燃ゴミとして処分することはできません。それ以外の小型家電は自治体や品目によっては粗大ゴミや不燃ゴミとして出してよい場合があります。

1粗大ゴミか不燃ごみかを確認する

粗大ゴミとして出せるかどうかは、自治体がその家電を粗大ゴミの品目として扱っているかどうかで決まります。例えば、掃除機や炊飯器、扇風機などの一般家庭でも多く使われているような品目は粗大ゴミとして取り扱っているケースがあります。

不燃ゴミとして出せるかどうかは、自治体が小型家電を受け付けているか、また電池を含むものかどうかで決まります。

自治体ごとに処分する方法はこちらをご覧ください。