素朴な疑問解決!回収された不用品(粗大ごみ)はどこへ行く?
大掃除などで家を清掃した際に出る、いらなくなった不用品(粗大ごみ)。処分したらいったいどこに向かうのでしょうか。今回は、処分した不用品(粗大ごみ)の行方について解説します。
目次
そもそも不用品(粗大ごみ)とは何?
不用品(粗大ごみ)とは具体的にどのようなものなのでしょうか。不用品とは家庭から出る不要になったごみのことで、各自治体ごとに定義は異なります。
例えば、東京都世田谷区では「一辺の長さが30センチメートルを超えるごみ」を粗大ごみとなっております。一方、千葉県浦安市では1辺の長さが50センチメートル以上200センチメートル以下のもの」「幅×高さ×奥行きが2万立方センチメートルを超えるもの」のいずれかが粗大ごみとしてと定義されています。
このように各自治体でごとに粗大ごみの定義は異なりますが、大体、1辺の長さが30センチメートルから50センチメートル以内のところが多いです。
一例をこちらに載せています。確認ください。
不用品(粗大ごみ)はどこへ行く?
不用品は各市区町村に問い合わせをして自宅前に出す。もしくは、ご自身で不用品受付センターに持ち込むことにより回収されます。では一体、回収された不用品はどこへ向かい、どのように処分されるのでしょうか?その疑問を解説します。
自宅からでたゴミは大きく分けて「再利用できるもの」と「再利用できないもの」に分かれます。
「再利用できるもの」(主に家具や自転車)は地域のリサイクルセンターへ運ばれ、リユースし、市民に販売されます。
「再利用できないもの」は資源は無駄にはできないため、鉄分やアルミ、ガラスなどを回収します。そして、回転式破砕機により細かく砕かれ、「加熱系粗大ごみ」と「不熱系粗大ごみ」に分かれます。
「加熱系粗大ごみ」は焼却炉に運ばれ、燃やされます。その後、灰となり最終処分場(埋立地)に運ばれます。「不熱系粗大ごみ」はそのまま、灰となり最終処分場(埋立地)に運ばれます。
出典:東京二十三区清掃一部事務組合 「東京23区のごみ処理」
最終処分場(埋立地)にごみを処分する際、サンドイッチ工法を用いています。サンドイッチ工法とは、ごみを埋め立て後に土を被せ、そのまたその上に、ごみを被せる方法です。
このサンドイッチ工法を用いることにより、
・ごみの飛散
・臭気の拡散
・害虫の発生
・ごみによる火災
などの防止となります。
市区町村でも不用品の回収の動画を公開しています。例えば、練馬区や渋谷区などで動画で解説しています。気になった方は確認してみてください。
不用品(粗大ごみ)で社会貢献?海外からの需要とは
日本では使いなくなった不用品は海外では高い需要があります。なぜなら海外では日本の製品は品質が高いと認識されていたり、使用状態が良いことが多く、まだまだ使える商品が多いからです。
ものが多い日本では不用品にされるものでも、海外の発展途上国の人からなど見たら、まだまだ使えるものなのです。つまり、不用品として処分してしまうものを寄付することにより、不用品の寄付を必要としている人から喜ばれ、社会貢献に繋がります。
1どんな人、どんなものが需要あるの?
不用品の寄付を必要としている人は数多くいます。主に寄付されているのは発展途上国の人ですが、実は日本でも必要とされています。例えば、被災地の人々や経済的に貧しい人、児童養護施設の人にも不良品は必要とされ、需要があります。
では具体的にはどのようなものが必要とされているのでしょうか。基本的に日用品であれば需要が高いです。とくに下記のものは多くの人に必要とされています。
・衣類
・おもちゃ
・雑貨品
・家電
・食品
2寄付活動を行っている団体(サイト)とは?
具体的にはどんな団体(サイト)が寄付活動を行っているのでしょうか。団体(サイト)により、活動内容や支援の仕方が異なっています。自分に合ったものをみつけましょう。
3世界中の人々へ支援 ワールドギフト
この団体はワールドギフトといい、主に世界中の発展途上国の人々に物資を届けております。2019年9月時点で87カ国へ寄付物資支援を行っていて、100カ国への寄付物資支援を目標に活動を行っています。
寄付するものはブランド品や高価なものである必要はなく、衣類(古着)や履物、文房具、ランドセル、おもちゃやぬいぐるみ、台所用品や調理器具などが主に寄付されているものとなります。手続きの仕方は、メールで問い合わせをして、ダンボールなどに梱包すれば、希望日に宅配業者が集荷に伺います。
※配送料や振込手数料などが発生します。
また活動内容をホームページ、ツイッター、インスタグラムで写真付きで公開しており、寄付したものがどのような人に届いたのか、どんな活動しているのか確認することができます。とくにインスタグラムで多くの写真が公開されており、その数は4000枚を超えています。
4被災者へ支援 災害支援リサイクルセンター
この団体は災害支援リサイクルセンターといい、主に日本各地で地震や災害などが発生した被災地に対して、活動を行っています。活動内容は家庭に眠っている不用品を、全国の提携リサイクル業者への販売やネット販売等で現金化します。その後、収益金の一部を日本赤十字社を通じて震災・災害で苦しんでいる地域の皆様へ還元していく活動を行っています。
直接物資を届けない理由は、個人が被災地に支援物資を送ることが逆に迷惑になったり、他人が使ったものが必ずしも喜ばれるとは限らないので新品のものを送るという注意をしているからです。活動内容は主にインスタグラムで確認することができます。
5地元の団体へ寄付しよう
不用品を寄付するなら地元地域に貢献したい方。地元でもいらなくなった不用品を必要としていることもあります。例えば、世田谷ボランティア協会では
・アクセサリー
・鞄、靴
・食器類
・衣料(洗濯済みで季節に合ったもの)
などの寄付を求めています。その寄付物をリサイクル市で販売し、売上金を世田谷区ボランティア協会が行うボランティア活動に役立てています。
地元にそのような団体がない場合はジモティーのような地元掲示板サービスを使って譲渡するという方法もあります。ジモティーでは利用料無料で欲しいと思った人が現れれば譲渡できるシステムとなっております。不用品の情報もサイト上で記載でき、譲渡先ともやり取りができます。
手軽で簡単に誰でも利用できるものですが、譲渡先とのやり取りや不用品の搬出などは自分で行う必要があります。
今回紹介した団体(サイト)以外でも、いいことシップやセカンドライフ、もったいないジャパンなど数多くの支援団体(サイト)があります。気になる方は確認してみてはいかがでしょうか。
このように不用品として処分してしまうものの中には、まだまだ使えるものは数多くあります。いらないものとして処分するより、不用品を必要としている人々に渡すことで社会貢献にも繋がります。
処分するのはまだ早い 不用品(粗大ごみ)は活用できます
以上が不用品(粗大ごみ)のゆくえとなります。私たちがもう使えないと思った不用品でも視野を広げれば、多くの人が必要としているものです。不用品を寄付することにより、救われる人々はたくさんいます。一度手を差し伸べることを検討してみてはいかがでしょうか。