実は買取可能で簡易クーラーにも使える!意外に多い発泡スチロールの処分方法
私たちの身近な素材の一つである「発泡スチロール」は、さまざまな用途に使われており日常生活のいたるところに存在しています。
例えば、食品の容器、家電、OA機器の緩衝剤や住宅、土木建材として用いられることもあります。
そんな発泡スチロールを処分する方法は意外にもたくさんあるんです。
目次
- 知っているようで知らない!発泡スチロールの処分方法はこんなにあった
- 13種類ある発泡スチロール
- 2発泡スチロールの処分方法
- 実は発泡スチロールは買取可能!?売却の方法や条件を解説
- 1発泡スチロールを買取ってどうするの?
- 2発泡スチロールを売却する方法とは?
- 3発泡スチロールを売却する条件と買取価格はいくらくらい?
- 発泡スチロールを譲渡&用土の代わりや簡易クーラーとして活用する
- 1需要があれば発泡スチロールを譲渡するのも可
- 2発泡スチロールを観葉植物の生育に役立てる
- 3夏におススメ!発泡スチロールの簡易クーラー
- 引っ越しのついでに処分したい!発泡スチロールの引き取りは引越業者に頼める?
- 1発泡スチロールは引越し業者の不用品回収の対象?
- 2地元の引越し業者やハウスクリーニングという手も
- 発泡スチロールをゴミに捨てたい!自治体で廃棄してもらう方法
- 1食品トレーは店頭回収や公共施設で回収可能です
- 2トレー以外の発泡スチロールは可燃ごみや資源ごみで出します
- 3大きい発泡スチロールは小さく切ってからゴミに出します
- 発泡スチロールを不用品回収業者に処分してもらえる?相場や業者を知りたい!
- 1不用品回収業者なら大きな発泡スチロールでも回収可能です
- 2発泡スチロールを回収してもらう料金の相場は?
- 発泡スチロールはゴミとして回収してもらうのが現実的です
知っているようで知らない!発泡スチロールの処分方法はこんなにあった
スーパーで買った食品や生鮮食品、あるいは家電を購入したときに梱包材として箱の中に入っている発泡スチロール。
自宅に溜めておいても仕方がないし、処分したいんだけどゴミに出す方法が分からない!というあなた。
発泡スチロールはゴミとして処分する以外にもたくさんの処分方法があります。
13種類ある発泡スチロール
発泡スチロールと一言でいっても、その種類は大きく分けて3つあります。
家庭でもっともよく見かけるのは「PSP」です。PSPはPolystyrenePaperの略で、発泡スチレンシートとも呼ばれます。
主に肉や魚、惣菜などの食品トレーや納豆、カップ麺の容器などに使われています。材料であるポリスチレンを数倍~十数倍に発泡させることで作られたものです。
家電製品の緩衝材や生鮮食品の保冷ケースなどに用いられている「EPS」は、ExpandedPolystyeneの略で、ビーズ法発泡スチロールと呼ばれています。
文字通りビーズのような模様が特徴的で、ポリスチレンを50倍程度に発泡させたものです。
「XPS」は戸建てやマンションの建材に用いられるものなので、家庭でゴミとして出ることはあまりないでしょう。
ExtrudedPolystyeneの略で、押出発泡ポリスチレンと呼ばれています。
ポリスチレンを押出し、50~100倍に発泡して作られたものです。
2発泡スチロールの処分方法
自宅に不要な発泡スチロールがある場合、何らかの方法で処分しなければなりません。発泡スチロールはゴミに出すというイメージが強いですが、選択肢は意外と多いものです。
・専門店や買取サービスで買取ってもらう
・他人に譲渡する
・簡易クーラーの材料に活用する
・引越業者に処分してもらう
・自治体にゴミとして捨てる
・不用品回収業者に引き取ってもらう
ザっと挙げても6つの選択肢があります。
発泡スチロールの種類や大きさによっても処分方法が異なるため、以降で詳しく説明していきます。
実は発泡スチロールは買取可能!?売却の方法や条件を解説
「お金を払って処分してもらわなければいけない」
「自治体にゴミとして出すしかない」
と考えている方も多いでしょうが、発泡スチロールは買取ってもらえる場合もあります。
もちろん、売却している業者は少数しか存在しません。
有料の廃棄しか選択肢がないと諦める前に、買取の条件を確認してみてはいかがですか。
1発泡スチロールを買取ってどうするの?
ただのゴミにしか見えない発泡スチロール。
「買取ってどうするの?」と疑問に思うかもしれません。
買取業者に引き取られた発泡スチロールは、3つの方法でリサイクルがおこなわれます。
・マテリアルリサイクル
プラスチックの原料として再資源化し、新たにプラスチック製品の材料として利用します。
・ケミカルリサイクル
圧縮したり熱で溶かしたりして、ガスや油として再資源化し燃料として利用します。
・サーマルリサイクル
燃焼させることで熱エネルギーに変換され、発電などに利用します。
発泡スチロールは燃やしても有害ガスが発生しないため、環境にもやさしいのです。
2発泡スチロールを売却する方法とは?
家庭で不要になった発泡スチロールを売却することは、リサイクルで有効に再利用するのにも役立ちます。
とはいえ、一般的な買取業者やリサイクルショップでは発泡スチロールの買取をおこなっていないのが現状です。
発泡スチロールの買取に対応しているのは、廃棄物処理事業(リサイクル事業)をおこなっている業者です。
全国対応の業者は少なくほとんどが地元に特化しているため、住んでいる地域によっては買取してもらえる業者が見つからない可能性もあるでしょう。
3発泡スチロールを売却する条件と買取価格はいくらくらい?
どんな発泡スチロールでも買取対象になるのかというと、そうではありません。買取業者によっても異なりますが、価格が付くのには条件があります。
≪買取条件と価格の一例≫
・A社
EPSインゴット(白) 63円
EPSインゴット(雑色) 53円
XPSインゴット(雑色)、発泡スチロール 買取不可
※インゴット=溶解減容処理された物
・B社
フレコンバッグ(布袋大) 5円
トラック(2t車) 50円
※対象になるのは、折れるものや爪楊枝で刺せるものです。
このように、売れたとしても高値が付くことはまずないと考えておきましょう
※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。
発泡スチロールを譲渡&用土の代わりや簡易クーラーとして活用する
たくさんある発泡スチロールを全部捨ててしまうのはもったいない!
というあなたは、誰かにあげたり自分で再利用したりして発泡スチロールを活用してみませんか?
1需要があれば発泡スチロールを譲渡するのも可
近々引越し予定がある人や工作の材料を探している人であれば、発泡スチロールをもらってくれるかもしれません。
「余っている発泡スチロールがあるんだけど、いらない?」と一言聞いてみるのがいいでしょう。
周りに発泡スチロールを欲しいという人がいなければ、ネットを通じて譲渡相手を探す方法もあります。
例えば、地元に特化した掲示板・ジモティーであれば、取引場所を指定することもできるため自分の都合に合わせた取引を行うことが可能です。
発泡スチロールは耐衝撃性が低いため、移動中に割れたり欠けたりしやすいので注意が必要。
直接取引場所に持ち運ぶ際は、段ボール箱に入れるなどした方が良いです。
宅配便で発送する場合も、段ボール箱に入れた状態で発送することをおすすめします。
2発泡スチロールを観葉植物の生育に役立てる
私たちにとって、発泡スチロールの用途や使い道は「梱包」だけではありません。
観葉植物を育てるのが趣味という人は、発泡スチロールが植物の成長に役立つかもしれません。
大きめの鉢を使うとき、用土を入れると重量が上がってしまいますが、代わりに発泡スチロールを入れることで軽くできます。
また、用土が少なくなることで水はけがよくなり、植物の根腐れを防げます。
さらに、発泡スチロールには温度変化を防ぐ効果もありますから、発泡スチロール箱の中に植物を入れておくことで寒風や凍結、霜から守れます。
3夏におススメ!発泡スチロールの簡易クーラー
発泡スチロールは保温効果もあれば保冷効果もあります。
その特性を生かし、発泡スチロール箱を利用した簡易クーラーを作ってみましょう。
必要なのは発泡スチロール箱のほかには保冷剤3つ程度。
≪簡易クーラーを作る手順≫
1.カッターを使い天板に長方形の穴を3つ開ける。
2.同様に側面上部に円形の穴を開ける
3.発泡スチロール箱の中に保冷剤を入れる。
3つの工程で完成できるので子どもでも作れます。
あくまでも簡易クーラーなので、保冷効果は2~3時間といったところ。
キャンプやレジャーなどで活躍してくれるでしょう。
ちなみに、発泡スチロールのクーラーボックスは製品として実際に販売されています。
引っ越しのついでに処分したい!発泡スチロールの引き取りは引越業者に頼める?
「引っ越し前に片づけをしていたら、不要な発泡スチロールが出てきた!」
「家電や家具の梱包で使った発泡スチロール。引っ越しが終わったらすぐ処分したい」
というようなケースでは、なるべく新居に発泡スチロールを持ち込みたくないもの。
そんなときは、引っ越し業者に発泡スチロールの引き取りもお願いできたら…と思いませんか?
1発泡スチロールは引越し業者の不用品回収の対象?
ほとんどの大手引っ越し業者では、引っ越しのときに出る不用品の回収(買取、引き取り)をオプションサービスとしておこなっています。
そもそも、発泡スチロールは不用品回収の対象になるのか。
…というと、100%「そうだ」と言い切れないのが現状。というのも、引っ越しを依頼する業者や住まいのエリアによっても可否が左右されるからです。
【ヤマトホームコンビニエンス(http://www.008008.jp/)】
例えば、ヤマトホームコンビニエンスには「不用品買取サービス」というものがあります。
引っ越しと同時に不要になった家具や家電を買い取ってもらえるサービスです。
サイトに記載があるように、不用品の廃棄のみを依頼することはできません。
つまり、買取可能な家具や家電の緩衝材としてであれば発泡スチロールを回収してもらえますが、単体では難しいということ。
エリアによって対応が異なるため、まずは最寄りの営業所に相談してみてください。
2地元の引越し業者やハウスクリーニングという手も
全国対応の引越し業者だと、発泡スチロールのみの回収をおこなっているところは多くはありません。
しかし、地域密着型の引越し業者であれば不用品や粗大ごみ、生活ごみなどを回収してくれるかもしれません。一度問い合わせてみることをおすすめします。
また、ハウスクリーニングを行う業者の中には、家の掃除だけでなくゴミの回収も同時に引き受けてくれるところもあります。
引越しの前後にハウスクリーニングを依頼したいというのであれば、ついでに発泡スチロールを含めゴミの回収もお願いすると良いでしょう。
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発泡スチロールをゴミに捨てたい!自治体で廃棄してもらう方法
発泡スチロールの買取や活用、引っ越し時に処分することが難しいとなると、一般の家庭ごみとして捨てるのが現実的です。
ここでは、発泡スチロールを自治体で廃棄してもらう方法をご説明していきます。
1食品トレーは店頭回収や公共施設で回収可能です
生肉や鮮魚、惣菜などの食品トレー(PSP) は家庭でもっともよく見かける発泡スチロールです。
食品トレーに関しては、リサイクルとして処分するのが手っ取り早い方法といえるでしょう。
というのも、多くのスーパーマーケットでは、店頭に食品トレー専用の「リサイクルボックス」「回収ボックス」というものが設置されているのです。そこでリサイクルして処分しましょう。
しかし、汚れたり濡れたりしている食品トレーはリサイクルできないため、回収前に必ず洗って水けを拭き取るようにしてください。
店頭トレーの資源回収を実施しているかどうかは、自治体によっても異なるため不明な場合は問い合わせが必要です。
2トレー以外の発泡スチロールは可燃ごみや資源ごみで出します
食品トレー以外の発泡スチロールの出し方は、自治体によって大きく異なる場合があるので注意しましょう。
発泡スチロールのごみ分別は、世田谷区では「可燃ごみ」扱いとなります。
渋谷区や文京区、板橋区も同様です。
可燃ごみの出し方は自治体のルールに従いましょう。
≪世田谷区の可燃ごみの出し方≫
・週2回、集積場に置き回収してもらう
・90L以下のふたつき容器、または中身の見える透明・半透明のごみ袋に入れる。
一方、品川区や目黒区、新宿区では発泡スチロールは「資源ごみ(プラスチック製容器包装)」扱いとなります。
(ただし。多くの自治体では、汚れの取れない発泡スチロールは「可燃ごみ」扱いになります)
≪品川区の資源ごみの出し方≫
・決められた資源回収ステーションに出す。
・プラマークが付いたものが対象となる。
このように自治体ごとに処分方法は異なります。資源ごみとして発泡スチロールを廃棄するときも、自治体ごとの決まりをよく守ってください。
3大きい発泡スチロールは小さく切ってからゴミに出します
大きい発泡スチロールは、小さく切った状態でゴミ袋に入れて出す必要があります。
通常のカッターでは上手くカットできません。
発泡スチロールを切ったり穴を開けたりするのに便利な「発泡スチロールカッター」というものを使うと良いです。
文字通り発泡スチロール専用のカッターなのですが、その種類は2つ。
Amazon 白光 電池式スチロールカッター No.251-01
細いニクロム線を発熱させ、溶かして切る「発熱タイプ」コの字型が特徴的。通常のカッターよりも切り口が綺麗ですが、最大25㎜くらいの厚さまでしか対応できません
熱を使わないのこぎりのような「刃物タイプ」
発熱タイプに比べると切り口は粗いものの、厚みのある発泡スチロールにも対応できます。
発泡スチロールを不用品回収業者に処分してもらえる?相場や業者を知りたい!
「買取してもらえなかった…」
「譲り手や活用方法が見つからない…」
「ゴミとして出すには量が多すぎる…」
発泡スチロールの処分で困ったとき、どんなケースにも対応できるのが不用品回収業者です。
1不用品回収業者なら大きな発泡スチロールでも回収可能です
リサイクルショップでの買取や引越し業者での引き取りが断られたものであっても、回収してもらえるのが最大のメリットといえます。
また、自治体にゴミとして出すには大きすぎる発泡スチロールでも、不用品回収業者なら電話一本で持って行ってくれます。
カッターで細かくする作業が面倒、忙しくてゴミを出しに行けないという場合は大助かり間違いなしです。
2発泡スチロールを回収してもらう料金の相場は?
発泡スチロールを不用品回収業者に引き取ってもらうのは、時間も手間も省ける分、お金がかかりそうなイメージです。
実際はどれくらいの料金で回収してもらえるのでしょうか。
発泡スチロールの量が多い、あるいは他の不用品も一緒に回収してほしい場合は、定額パックを利用するとお得でしょう。
定額パックですと、トラックに不用品を積み放題で~円と決められているため、事前に費用が想定しやすく安心です。
≪不用品回収業者 定額パックの相場例≫
・軽トラ 18,000~25,000円
・1tトラック 20,000~30,000円
・2tトラック 35,000~60,000円
※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。
発泡スチロールはゴミとして回収してもらうのが現実的です
以上が発泡スチロールを処分する方法になります。
発泡スチロールをお金に換えたり譲渡したりするのは少々厳しいかもしれません。
いかに「安く」「簡単に」処分するかどうかを考えた方が賢明です。
自治体に出す、あるいは不用品回収業者に依頼してゴミとして回収してもらうのが現実的といえるでしょう。