不要になった畳(たたみ)を処分する方法は? 費用や捨てる際の注意点をまとめて解説

新しい畳を敷いたり和室を洋室にリフォームする際に、いらなくなった畳は処分する必要が出てきます。不要になった畳を処分しようと思っても、大きいし重いし非常に大変な作業を強いられますよね。この記事では畳を処分する方法を解説します。運び出しの必要のない手軽な処分方法もお伝えしますので、ぜひご参考ください。

目次
  1. 1. 畳を捨てる際に知っておきたい基礎知識
  2. 1.1. 1畳は消耗品
  3. 1.1. 2畳の処分は業者でも自治体でも有料
  4. 1.1. 3畳は素材で処分方法が異なる
  5. 1.1. 4中古での販売や下取りでの処分は不可能
  6. 1.1. 5業者を使ってリフォームすると産業廃棄物となり一般的な処分ができない
  7. 1. 自治体でゴミとして捨てる方法と注意点
  8. 1.1. 1処分方法を自治体に問い合わせる
  9. 1.1. 2分別区分が粗大ゴミになる場合
  10. 1.1. 3分別区分が燃えるゴミとなる場合
  11. 1.1. 4業者を使って不要な畳が出た場合には自治体で処分できません
  12. 1. 例:東京世田谷区でゴミとして処分する方法、金額
  13. 1. 畳店に依頼して処分する方法と注意点
  14. 1. 引越しの際に引越し業者に処分してもらう方法と注意点
  15. 1. 引越しの際に引越し業者に処分してもらう方法と注意点
  16. 1. 畳の処分は基本的に有料。それならば取りに来てくれる不用品回収業者がおすすめ。

畳を捨てる際に知っておきたい基礎知識

畳の寿命(耐用年数)は、途中で表面の裏返しや表替えを含んだとしても、約10年から15年と言われます。そのため、和室のある家に住んでいると今後も数回は畳を処分する機会が訪れます。

下の画像のように畳表が波立ったり、隙間が目立ってきたときには交換が必要です。

また、最近は和室のある住宅が減ってきており、畳の部屋をフローリングの床へリフォームする方も多く見られます。そうした場合にもいらなくなった畳は処分する必要があります。

畳は住んでいる地域や素材、リフォーム方法によっても処分方法が異なる特殊なものです。そのため、畳を処分する方法を紹介する前に、処分する際の注意点を記しておきます。畳処分の基礎知識を押さえておきましょう。

1畳は消耗品

畳は年数を経ると劣化が進む消耗品です。畳は畳表(ござ)と畳床(たたみどこ)からできています。畳表の部分は劣化が進んだ場合、裏返しで使ったり表替えをすることで新調できます。しかし、畳床は劣化すると畳本体を交換しなければなりません。

使用状態にもよりますが、一般的な畳の寿命は15年弱です。変色や表面のほつれ、擦り切れてしまったりすると快適に過ごすことができなくなります。

寿命を感じたり快適に過ごせなくなってきたと思ったら、畳を交換しましょう。放置するとダニやカビが発生して健康にも害を及ぼしてしまいます。

畳は定期的な交換が必要な消耗品なのです。

2畳の処分は業者でも自治体でも有料

畳を処分する方法には以下の4つがあります。

・自治体でゴミとして処分する
・畳店に依頼して処分する
・引越しの際に引越し業者の不用品回収サービスを利用して処分する
・不用品回収業者を利用して処分する

それぞれの処分方法と特徴については後述しますが、基本的にはどの方法をとっても「有料」での処分となります。

一部、無料で処分できる可能性のある方法もあります。その方法についても後述しますが、手間や労力などを考えると現実的ではなく、有料での処分を選ぶ人がほとんどです。

畳の処分は基本的に有料になってしまうことを認識しておきましょう。

3畳は素材で処分方法が異なる

畳には大きく分けて
・本畳
・樹脂加工畳
の2種類があります。これらは素材により種類が分けられています。

本畳は天然の藁(わら)など人工素材を使わない製造がされているのに対し、樹脂加工畳はプラスチックなどの人工素材を使って製造されています。天然のい草を織って作られた本畳が伝統的な畳のイメージですが、最近は色落ちやダニなどに強い樹脂加工畳も多く流通しています。

自治体で処分する場合には、本畳か樹脂加工畳かにより、燃えるゴミになるか粗大ゴミになるかが異なる場合がありますので注意が必要です。

また、樹脂加工畳は本畳に比べて処分費用が安くなることが多いです。地域によっては本畳の半額で処分できるところもありますので、処分する際には畳の種類も伝えて料金を確認するようにしましょう。

4中古での販売や下取りでの処分は不可能

以前は新しい畳に交換するときに、畳屋さんの方で古い畳の下取りや買取も行われていました。しかし、現在は新しい畳に交換するときでも有料での引き取りになる場合が多いです。

畳は消耗品であり、経年劣化で交換した畳は畳屋としても再利用することができません。引き取ったとしても結局は畳屋が有料での処分をせざるを得ないのです。そのため下取りはもちろん無料での処分もやっていないところがほとんどとなっています。

また、メルカリやジモティーなどのフリマサイトで買い手や貰い手を探せないかと考える方もいるかもしれません。出品すること自体は不可能ではありませんが、

・劣化した畳の需要がない
・運搬が困難
・畳は同じ一畳でも「江戸間」や「京間」などで若干サイズが異なり合わない場合がある

などの理由で非常に売れにくいと考えておいてください。

5業者を使ってリフォームすると産業廃棄物となり一般的な処分ができない

畳をフローリングにリフォームする際、注意しなければいけないことがあります。それは、リフォーム業者によって取り外された畳の場合、「産業廃棄物」扱いになるということです。

産業廃棄物になると、自治体で処分しようとしても引き受けてもらえません。産業廃棄物は産業廃棄物処理業者でしか処分できないのです。

・自分でリフォームして不要になった畳は、家庭ゴミとして処分できる
・リフォーム業者を使ったリフォームで不要になった畳は、産業廃棄物処理業者でしか処分できない

こうした違いがあります。

もしもリフォーム業者を使ったリフォームで出た畳を持っていた場合、一般的なゴミとしては処分できないので面倒になります。自力で産業廃棄物処理業者を探さなくてはいけないので、必ずリフォーム業者に引き取ってもらうようにしましょう。

自治体でゴミとして捨てる方法と注意点

他の一般的なゴミと違い、カーバッテリーを捨てるときはいくつか注意すべき点があります。

画像引用:畳の分解手順

不要になった畳を処分する方法の1つ目は、「自治体でゴミとして処分する」方法です。普段、燃えるゴミや不燃ゴミで分けてゴミを処分していますが、畳もゴミとして自治体が引き取って処分してくれるのです。

自治体でゴミとして処分する方法は以下の通りです。

1処分方法を自治体に問い合わせる

畳はお住まいの自治体によって「燃えるゴミ」になるか「粗大ゴミ」になるかなど、処分のルールが異なります。処分する際には自治体に一度問い合わせをして、指示される適切な処分方法を取るようにしましょう。

インターネットでも処分方法を確認できる自治体も多くなっています。一度、「○○市役所 畳 処分方法」といったキーワードで検索してみてください。役所のホームページに載っていない場合は、電話で確認するようにしてください。

2分別区分が粗大ゴミになる場合

畳は大きく重いので、多くの自治体では「粗大ゴミ」として処分することが多いです。粗大ゴミでの処分の場合は自治体に回収予約をして引き取りに来てもらったり、直接地域のごみ収集センターへ持ち込んでの処分となります。

粗大ゴミで処分する場合は、指定の金額を支払って処分することになります。処分に必要な金額は自治体ごとに異なりますのでお住まいの地域の役所にて確認してください。

3分別区分が燃えるゴミとなる場合

燃えるゴミとして処分できる自治体であれば、ゴミ袋に入るサイズに裁断することで無料で処分ができる場合があります。とはいえ、畳一枚だけだとしても、ゴミ袋に入るサイズにするためにはのこぎりで複数回に渡って切断する必要があります。

畳は非常に頑丈なので、軽い力では全く刃が進みません。電動のこぎりを使っても力を入れないと切断できないので、とても労力がかかる作業になります。怪我をする可能性もあるので、燃えるゴミとして無料で出せるとしてもおすすめできません。

4業者を使って不要な畳が出た場合には自治体で処分できません

自治体での処分をする際には、産業廃棄物でないことが条件になります。リフォーム業者を使って畳を取り外した場合には、産業廃棄物となり自治体での処分はできなくなります。自治体に問い合わせをしてその旨を伝えると、役所が認定している「産業廃棄物処理業者」を教えてくれますので、その業者に処分を依頼する形となります。

例:東京世田谷区でゴミとして処分する方法、金額

ここでは例として「東京世田谷区」を例にして、畳を捨てる方法をみてみます。

世田谷区のホームページによると、畳の区分は粗大ゴミとなります。世田谷区では一辺の長さが30cmを超えるゴミは粗大ゴミと規定されており、たとえ30cm以下に裁断して処分しようとしても粗大ゴミです。

また、世田谷区においては、畳の素材による処分方法の違いはありません。本畳も樹脂加工畳でも同じ方法での処分となります。

注意しないといけないのは、一度一枚までしか処分できないことです。複数枚の畳を処分する際には処分する日を複数回に分けなくてはいけないのです。

粗大ゴミとして処分する方法は、
・世田谷区粗大ゴミ受付センターに持ち込む
・電話で粗大ゴミ収集の予約を行う
のどちらかとなります。

粗大ゴミの収集予約は世田谷区ゴミ受付センターへ電話またはインターネットから行うことができます。

その際、有料粗大ゴミ処理券を貼っておきます。世田谷区では、畳一枚の処分費用が1200円と定められています。その金額の有料粗大ゴミ処理券をコンビニやホームセンターで購入し、貼り付けた状態で収集場へ運びましょう。指定日時の朝8:00までに収集場へ持っていきます。

粗大ゴミ受付センターへ持ち込んで処分する場合には、処分費用が半額になります。持ち込みの場合は予約も不要です。

畳一枚1200円で処分できるのは、他の方法と比べても安価です。しかし、問題は畳をゴミ収集場または粗大ゴミ受付センターまで運ぶ必要があるということです。

畳は一枚でも30kg以上の重さがあります。それを運び出すのは非常に困難ですので、以下に紹介するその他の処分方法と比較して検討してください。

この記事では東京都世田谷区を例にして処分方法を解説しましたが、処分費用や方法は自治体によって異なります。全ての自治体でこの方法で処分できるわけではありませんので、必ずお住まいの自治体に確認の上で処分するようにしてください。

※2020年3月、弊社にて確認した時点での価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

畳店に依頼して処分する方法と注意点

畳を処分する方法として、地域の畳屋さんで畳を新調する際に持って行ってもらうという方法もあります。畳の交換時に取り外した畳を持って行ってもらえるので、自分で運び出す必要がありません。

費用は畳屋さんによって異なります。また、不要になった畳の回収には応じていない畳屋さんもありますので、事前に確認した上で処分依頼をした方が良いでしょう。

畳屋さんを使っての処分は、基本的に「新しい畳をその畳屋さんで新調した時のみ」となります。いつでも処分できるわけではなく、タイミングが合わないと利用できない方法です。

引越しの際に引越し業者に処分してもらう方法と注意点

畳のような30kg以上の大きく重いものとなると、ごみ収集所どころか家の外まで運ぶのですら非常に困難になります。そのため、手軽に処分するためには「部屋からの運び出しも行なってくれる業者」を選ぶのが望ましいでしょう。

処分したいものを家まで引き取りに来てくれるサービスには「引越し業者」と「不用品回収業者」の2つがあります。

もし引越し時にいらなくなった畳を処分したければ、引越し業者の不用品回収サービスを利用する方法があります。引越しの荷物と合わせて運び出して処分をするので、運搬は全て業者がやってくれます。

ですが、引越し業者による不用品の引き取りは基本的に「有料オプション」となります。また、すべての引越し業者がやっているサービスではありませんし、引越し業者によってもエリアによって対応しているところとそうでないところがあります。

・引き取りに対応しているか。
・対象エリアに含まれているか。
・料金はどの程度か。

といったことを引越しの見積もりと合わせて事前に確認するようにしましょう。

引越しの際に引越し業者に処分してもらう方法と注意点

最後に不用品回収業者を利用した処分方法をお伝えします。

不用品回収業者は、不用品であればなんでも一括で自宅まで収集に来てくれるサービスです。

不用品の回収業者を利用すると、処分は基本的に有料となります。料金は業者によって異なりますが、自治体のごみ収集と比べると割高になることもあります。

しかし、不要になったものを自宅まで希望の日時に引き取りに来てくれるというのは大きなメリットでしょう。

また、室内からの運び出しにも対応していますので、重い畳を外まで運ぶ必要もありません。

不用品の回収業者は全国にいくつもありますので、金額や内容を比較して選択することをおすすめします。信頼できる店舗の中から相見積もりが取れる「不用品回収業者の無料一括見積もり」を利用してみてください。

畳の処分は基本的に有料。それならば取りに来てくれる不用品回収業者がおすすめ。

以上が畳の処分方法です。はじめに述べたとおり、畳の処分は少し特殊です。

・基本的にはどの手段でも有料
・素材や地域によって分別方法も異なる
・大きく重いので運び出しがとにかく難しい

このように捨てるのが難しい畳ですので、おすすめは希望の日時に自宅まで取りに来てくれる不用品回収業者での処分です。

畳がゴミ収集場においてあるのはあまり見かけたことがありませんよね。やはり自分でなんとか運んで処分しようという人はほとんどいません。多くの方は「不用品回収業者」を使って処分をされています。

費用がかかるのが唯一のデメリットとも言えますが、どの方法を選んでも料金がかかりますし、無理に運ぼうとして怪我をしてしまったらそれ以上の代償がかかってしまいます。畳と合わせて不用品を一括で回収してもらえるのもポイントです。

畳のように処分がしにくいものに関しては、ぜひ不用品回収業者をご利用ください。