価値は自分じゃ分からない!?絵画の処分方法を徹底解説します!

「昔から絵画を集めていたが、タンスの肥やしになっているので処分したい」
「譲り受けた絵が好みじゃなかった」

……など、絵画を処分したいと思う経緯にはさまざまあるでしょう。

ここでは、一般的な”絵画”を処分する方法を徹底的に解説していきます。

目次
  1. 1. 日本画に油絵、水彩画…絵画を処分する方法とは?
  2. 1.1. 1「絵画」…その種類は多岐にわたる
  3. 1.1. 2絵画を処分する5つの方法
  4. 1. 捨てるのはもったいない!絵画を買取ってもらう方法を考えよう
  5. 1.1. 1業者に買取ってもらう!売れる条件と買取相場はいくら?
  6. 1.1. 2フリーマーケットで絵画の出店をおこなう
  7. 1.1. 3フリマアプリで絵画を出品する
  8. 1. 非営利団体や病院への寄付も…絵画を譲渡する場合の処分方法について
  9. 1.1. 1明るいテーマの絵画は病院で需要が高い
  10. 1.1. 2利用する病院や非営利団体に絵画を寄付する方法
  11. 1.1. 3 大切な絵画の運搬は美術品輸送サービスで!
  12. 1. 絵画を家庭ごみに出す方法は材質や大きさによって異なる!
  13. 1.1. 1絵画は燃えるゴミに出すことができる
  14. 1.1. 2額縁は可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみに区別されます
  15. 1.1. 3額縁を粗大ごみに出す方法について
  16. 1. 絵画の処分に困ったら不用品回収業者!費用はいくらくらい?
  17. 1.1. 1不用品回収業者なら絵画以外も処分してもらえる
  18. 1.1. 2違法な業者に気を付けるべき!
  19. 1.1. 3絵画の処分にはお金がかかります
  20. 1. 絵画の処分方法は慎重に検討しましょう

日本画に油絵、水彩画…絵画を処分する方法とは?

ゴッホやラッセン、ピカソなど誰もが知っている世界的な画家が描いた絵画であればその価値は明らかです。

しかし、そうでない無名絵師やご自身で描いた絵の場合、どのように処分するのがベストなのでしょうか?

1「絵画」…その種類は多岐にわたる

絵画と一言でいっても、技法や画材によって呼ばれ方が異なります。
まずは絵画の代表的な種類をおさらいしておきましょう。

●油絵(油彩画)

文字通り油絵の具を用いて描いた絵画のことです。
チューブに入った絵具、といえばイメージしやすいかもしれません。
光沢のある仕上がりが特徴的です。

●水彩画

油絵と悩んでメジャーな絵画の種類で、水溶性の絵具を用いて描くものです。
学校の授業で多くの方が一度は経験していることでしょう。
淡いタッチが特徴的です。

●アクリル画

アメリカ発祥のアクリル溶液が含まれた絵の具を用いて描いたものです。
速乾性や耐久性に優れており輝度が高いのが特徴的。

●水墨画

上記の3つが西洋の技法で描かれた「洋画」と呼ばれるのに対し、「日本画」と呼ばれるのが水墨画です。
墨だけを用いて描かれた絵画で、その濃淡やにじみで表現されています。

●版画

木や金属、石などの版を用い、表面を削ることで製版し、絵の具やインクなどを塗って紙に印刷したものです。

●デッサン画(イラスト)

絵画と区別されることもありますが、ここでは下絵として扱います。
色鉛筆のほかにペンやパステルなどが使用されたものです。

2絵画を処分する5つの方法

絵画を処分したいといえども、絵には描き手の魂がこもっていると言われています。
そのため、むやみやたらにゴミに捨てられない方もいるでしょう。

「できれば再利用してほしい」という気持ちがある場合、以下の3つの方法を検討することをお奨めします。

・買取ってもらう
・譲渡する
・寄付する

これらの方法であれば、絵画が手元から離れたあとでも誰かが鑑賞してくれる可能性が高いです。

一方、「再利用してもらわなくても構わない」という場合、以下の2つも検討してみましょう。

・自治体にゴミとして出す
・不用品回収業者に回収してもらう

これらの方法の場合、絵画は廃棄される可能性が高いです。
絵画を処分するベストな方法は、皆さんの気持ち次第といったところでしょうか。

絵画においては、買い替え時の下取りや引っ越し時の業者による回収は難しいと考えておきましょう。

捨てるのはもったいない!絵画を買取ってもらう方法を考えよう

有名絵師の作品でない限り、自分ではその価値を判断することができないといっても過言ではありません。
そのため、まずは他人に絵画の価値を判断してもらってもいいかもしれません。

ここでは、絵画を買い取ってもらう方法をいくつかご紹介します。

1業者に買取ってもらう!売れる条件と買取相場はいくら?

無名絵師だと思っていたら、実は知る人ぞ知る人気画家だった…なんていう可能性は無きにしも非ず。少しでも期待があるのであれば、絵画専門の買取業者に査定してもらうのも良いでしょう。

一例

総合美術買取センター

古美術 八光堂

美術品・絵画買取センター

絵画を専門に取り扱う業者は一般的なリサイクルショップとは違い、絵画などの美術品に目利きをもった鑑定士が査定に立ち合います。
素人ではなかなか判定の難しい絵画の価値も、しっかりと見極めてもらえるでしょう。

買取してもらう方法は主に3種類です。

・持ち込み→品物を直接店舗に持ち込む方法
・出張→自宅に訪問してもらい品物を引き取ってもらう方法
・宅配→品物を宅配で郵送する方法

依頼する業者によっては、上記のいずれかの方法にしか対応していないことがあります。
査定にかかる料金と併せて事前に確認しておきましょう。

とはいえ、実際に買取価格が付くのはほんの一部の絵画のみです。
どんなに素晴らしい作品であっても、市場価値が低ければ買取価格は高くなりません。
つまり、絵画の買取価格を決めるのは「作家」です。

人気作家の作品であること以外には
・絵画の状態が良い
・額装されている
・原画である(複製画でない)
等の条件が買取に影響を与えます。

なお、絵画の種類は買取価格にあまり関係ありません。

無名絵師の絵画の場合、ほとんどが0円。価格が付いても数千円と考えておきましょう。

2フリーマーケットで絵画の出店をおこなう

処分したい絵画がいくつもある、絵画以外にも処分したい品物があるという場合、フリーマーケットで出店するのも一つの手です。

フリーマーケットはいわゆる”がらくた市”のことで、フランスが発祥といわれています。
不用品や中古品などを持ち寄り、公園や広場などで開かれる市場です。
主に自治体や企業、団体が主催しています。

業者では買取価格が0円だったとしても、フリーマーケットに訪れた人が気に入ればお金を出してくれる可能性はあります。
絵画を通して会話が弾み、参加者との交流が生まれる可能性もあるでしょう。

フリーマーケットは全国各地で開催されているため、インターネットや地元情報誌、自治体の掲示板などで情報を得られます。
出店方法は各イベントごとで異なるため、記載されている情報をよく読み、不明点があれば主催者に確認します。

3フリマアプリで絵画を出品する

スマートフォンさえあれば、個人が個人と売買取引がおこなえるのがフリマアプリのメリットです。
フリマアプリというと、洋服やCD、書籍、電化製品などを取り扱うイメージが強いですが、絵画を売ることも可能です。

フリーマーケット同様、作品を気に入る人が現れれば、買取ってもらうことができます。

CMでもおなじみの「メルカリ」「ラクマ」は有名なフリマアプリです。

1.アプリをインストールする
2.メールアドレスを登録する
3.会員登録する
4.電話番号(SMS)認証をおこなう
5.出品する

メルカリもラクマも上記の5ステップで登録から出品まで完了できます。

注意したいのが、商品が売れたときにいくらかの出品手数料が徴収されること。
メルカリの場合は10%、ラクマの場合は3.5%差し引かれます。

非営利団体や病院への寄付も…絵画を譲渡する場合の処分方法について

絵画をお金に換えることはハードルが高い、それでも廃棄してしまうのは抵抗がある…というのであれば、一度考えたいのが譲渡や寄付です。

無名作家の作品を美術館に寄贈することは難しいですが、病院や福祉施設などであれば絵画の譲渡や寄付を前向きに検討してくれるでしょう。

ここでは、絵画を譲渡する場合の方法や運搬の注意点などをご説明していきます。

1明るいテーマの絵画は病院で需要が高い

まず、病院などの医療施設に喜ばれやすい絵画のテーマというものがあります。
どちらかというと明るくポジティブなイメージの作品が需要が高いです。

例えば、笑顔や元気、健康、癒し、パワーなどを連想させる絵画は患者さんの心を力づけたり癒したりするため好まれる傾向にあります。

一方、暗くマイナスなイメージの作品は不向きといえるでしょう。
例えば、死や災害、絶望、孤独、悲しみなどを連想させる絵画は好まれない傾向にあります。

マイナスなイメージの絵画を贈った場合、相手が気分を害してしまう可能性は否定できません。
絵画のイメージが譲渡するにふさわしいかどうか、考えてみる必要があります。

2利用する病院や非営利団体に絵画を寄付する方法

病院の中には、患者さんからの寄付を受け取ってくれるところがあります。
現金や食べ物、花、写真、本なども品目として挙げられますが、絵画も例外ではありません。

寄付を希望する患者さんが多い大病院では断られる可能性がありますが、小規模な病院であれば絵画をもらってくれるかもしれません。

いつもお世話になっている病院などがあれば、「絵画を寄付したい」旨を伝えてみてはいかがでしょうか。

また、絵画の寄付をインターネット(郵送)で受け付けている団体もあります。

例えば…

NPO法人もったいないジャパン

買取寄付プログラム「カイトリ」

国際社会支援推進会ワールドギフト

などの団体では、寄付品目として「絵画」を挙げています。
(※ただし、額縁は受け付けていない場合があるので、事前に確認する必要があります。)

なお、配送が必要な場合や寄付する場合は梱包を自分でおこなわなければならないため、段ボールや気泡緩衝材(プチプチ)などの資材を用意しておきましょう。

3 大切な絵画の運搬は美術品輸送サービスで!

知り合いや友人、職場の交友関係から絵画の譲渡先が見つかった。
あるいは病院や団体で引き取ってもらうことになった場合、絵画の運び出しや運搬の方法を考えなければなりません。

譲渡先が近隣であれば手持ち、あるいは自動車などで現地に持っていくことが可能ですが、遠方の場合はそういうわけにいきません。

宅急便を利用してお届け先まで安全に運んでもらいましょう。

例えば、郵便局の「ゆうパック」でも絵画を送ることができます。
ただし、額縁を含め、絵画のタテ+ヨコ+高さの合計が170㎝までしか取扱いがありません。

また、佐川急便の「飛脚ラージサイズ宅急便」であればタテ+ヨコ+高さが160~260㎝の絵画を送ることができます。
絵画を含む美術品の場合、通常運賃の2割増しになることを覚えておきましょう。

大切な絵画を運搬するのであれば、ヤマト運輸の「美術品輸送サービス」を利用するのも一つの手です。

出典:クロネコマーケット 「クロネコヤマトの包装資材」

額縁専用の梱包資材「アートボックス」をWEBや電話で注文すれば、ドライバーが自宅まで届けてくれます。

また、クロネコヤマトではサイズが10号以下の絵画を対象に、集荷から梱包、発送まで受け付けています。

絵画を家庭ごみに出す方法は材質や大きさによって異なる!

絵画の買取手や譲渡先が見つからなかった場合、どうしても処分したいのであればゴミとして廃棄する方法を考えざるを得ません。

絵画自体は簡単にゴミとして捨てることができますが、問題なのは「額縁」です。
額縁は素材によって捨て方が異なるため、自治体ごとにしっかりと確認しておく必要があります。

ここでは、絵画や額縁を自治体のゴミに出す方法をご説明します。

1絵画は燃えるゴミに出すことができる

絵は紙に描かれたもののため、各自治体の「紙」の捨て方に従えば問題ありません。
ほとんどの自治体では紙は燃えるゴミとして扱われるため、ほかのゴミといっしょにゴミ袋に入れてしまえば処分できます。

家庭ごみの中でも大きいサイズのものは「粗大ごみ」として扱われますが、紙の場合は細かく破いてしまえば可燃ごみに出すことが可能です。

手で切れにくい素材の場合は、折り曲げるか、ハサミやカッターなどを使用して小さくすれば良いです。

2額縁は可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみに区別されます

額縁が何ゴミに該当するのかは、その素材によって異なります。

ここでは、一般的な額縁の家庭ごみの分別をみていきましょう。

額縁の素材 ゴミの分別
木製 燃えるゴミ(可燃ごみ)
プラスチック製 燃えるゴミ(可燃ごみ)/燃えないゴミ(不燃ごみ)
金属製 燃えないゴミ(不燃ごみ)/資源回収ゴミ
※自治体によっては回収不可
ガラス製 燃えないゴミ(不燃ごみ)※木製の額縁に付けられたガラスも、外して燃えないゴミに出します。

ただし、上記いずれかの素材であっても、各自治体ごとに既定のサイズ(30~50㎝)を超えている場合は「粗大ごみ」になることが多いです。

3額縁を粗大ごみに出す方法について

大きい額縁を粗大ごみに出すとなると、事前申し込みが必要です。
申し込み先はお住いの市区町村の「粗大ごみ受付センター」になります。

申し込み方法は以下の3種類が主流となっているので参考にしてください。(市区町村によって異なります。)

●インターネット
●電話

申し込み完了後、各市区町村の「有料粗大ごみ処理券」を買い求め、品物に貼り付けた上で決められた日時に集荷場に出してください。
有料粗大ごみ処理券は「有料粗大ごみ処理券取扱所」の表示がされている店舗(コンビニや商店、役所など)で購入可能です

処理券の値段は1枚200~500円程度。1枚あたりの額面は地域によって異なります。
額縁を捨てる場合、500円前後の処理券が必要です。

粗大ごみは自治体によっては自分で粗大ごみを持ち込むことができます。持ち込み先は各自治体の清掃工場などです。市区町村によって異なりますが予約不要で車により直接持ち込みのことが多いです。

持ち込みの場合、品目ごとに決められた処分費を現金で支払うのが一般的です。
粗大ごみ受付センターへの依頼より、持ち込みの方が処分費が半額ほど安くなります。

持ち込みの際、免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの身分証明書が必要となります。受付票(氏名、住所、電話番号、品目などを記入したもの)を提出する必要がある場合も。受付票はホームページからダウンロードするケースが多いですが、センターから事前に送付される場合もあります。
※自治体によっては持ち込みに対応していないところがあります。

また、注意事項があります

粗大ごみに出せる額縁は家庭で使用していたものに限られます。
販売していたものやオフィスで使っていたものに関しては、「事業系粗大ごみ」になるため粗大ごみの対象外です。

粗大ごみ料金や申し込み方法は各自治体によって異なる場合があります。
必ずホームページ等で確認してからゴミを出すようにしてください。

絵画の処分に困ったら不用品回収業者!費用はいくらくらい?

処分したい絵画が事業系粗大ごみに該当する場合や、絵画以外にも大きなごみがたくさんある場合などは不用品回収業者の利用も検討すべきでしょう。

ここでは、絵画の処分を不用品回収業者に依頼する場合の費用や注意点などについて解説していきます。

1不用品回収業者なら絵画以外も処分してもらえる

不用品回収業者は文字通り不用品の回収を主な事業とする業者です。
家の大掃除や引越しなどをおこなうと、絵画以外にも多くの不用品が出てくると思います。
家電製品や家具、衣類、小物など…。
これらの品物をジャンル問わず処分してくれるのが不用品回収業者です。

また、事業系粗大ごみの処分に対応していることも特徴の一つ。

絵画に限らず、事業者から排出されるゴミというものは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって自らの責任において適正に処理しなければなりません。

そのため、原則として市区町村では事業者から出るゴミの回収をおこなっていないのです。
自治体の許可を受けた業者(廃棄物処理業者)に回収してもらうことがルール化されています。

個人で処分に困った絵画のみならず、オフィスで不要になった絵画の処分も任せられます。

2違法な業者に気を付けるべき!

事業系粗大ごみはもちろん家庭から排出される粗大ごみに関しても、違法な不用品回収業者に注意しておくべきです。
違法な不用品回収業者の特徴にはいくつか挙げられます。

・市区町村の委託を受けていない
・「無料」と謳って大々的に宣伝をおこなっている
・トラックで街を巡回しながら回収をおこなう
・空き地などで回収している
・チラシやダイレクトメールを配布している
・電話で不用品回収の勧誘をおこなう

このような不用品回収業者では、後から多額の費用を請求することがあるため、結果的に大損をすることになります。
それだけでなく、不法投棄や不適正処理などの被害を発生させる可能性があるのです。

3絵画の処分にはお金がかかります

絵画を不用品回収業者に処分してもらう場合の費用の相場はいくらくらいなのでしょうか?

まず、不用品回収業者に依頼するときの基本料金は「3000~5000円」くらいです。
この金額には出張費や処理手数料、人件費が含まれている場合もありますが別途請求される場合もあります。

また、車両費として軽トラック1台につき30,000円程度かかることがあります。

これ以外に品目ごとの費用が追加されます。
品物の大きさによって異なり、数百円から数千円まで幅があります。
業者によって設定金額が違うため、事前に確認しておくと良いです。

絵画の処分方法は慎重に検討しましょう

絵画を廃棄してしまうと、あとから後悔しても元に戻すことはできません。
そのため、絵画の処分方法はほかの品物以上に慎重に検討すべきでしょう。

描き手の想いが込められた作品ですから、まずはもう一度人目に触れる方法を考え、それが難しければ廃棄する手段を考えましょう。