蚊取り線香や虫除けスプレーだけじゃない! “着る虫除け”防虫ウェアやハッカ油で作る自家製虫除けスプレーなど、目からウロコの夏の虫除け対策最新版6選

暖かくなってくると出てくるのが、ハエや蚊、ゴキブリなどの虫。都会ではそれほどでもありませんが、畑や田んぼ、山や川などが近くにある地域などでは毎年悩まされている方が多いと思います。

当社でも暑くなると虫に関する依頼が増えてきます。ゴキブリやハエなどの身近?な生物から、蜂にシロアリ、ムカデ、タヌキやハクビシンなどの大きめの動物まで様々。ただ単に「虫が出て困る」という程度ならいいのですが、病気のもとになったりする害虫などもいるため、軽く考えていると大変なことになる可能性もあります。

外に出るときに防虫スプレーなどをかけてから出かけたり、室内では蚊取り線香や各種ゴキブリ対策グッズを使用したりと、皆さん工夫されてはいると思いますが、なかなか完全に防ぐことはできませんよね。シロアリの巣や蜂の巣ができたら普通の人には駆除できませんし。完全にプロに頼むしかない案件です。

今回はこの夏東京ビッグサイトで行われた“夏”の虫除け対策展に出展した6社に取材を敢行。自作グッズからプロ仕様の対策まで色々聞いてきました。こんな方法があるんだ!? と目からウロコの虫対策もありますよ。ご自身にあった虫除け対策、方法を探してはいかがでしょうか。

目次
  1. 1. 汚水桝に取り付けて虫と臭いを100%シャットダウン!
  2. 1. スプレーや蚊取り線香じゃ全然足りないときには業務用の殺虫剤!
  3. 1. 繊維に虫除け成分を固着させた虫が寄ってこないウェア!
  4. 1. 掃除用に花粉症対策、自作虫除けスプレーもできちゃう超万能なハッカ油!
  5. 1. UV、ドライ、クール、吸湿とマルチな“着る虫除け”製品!
  6. 1. UVライトで蚊や昆虫をおびき寄せて捕獲。電源を入れたら24時間稼働する装置!

汚水桝に取り付けて虫と臭いを100%シャットダウン!

「防臭王シリーズ」(足立建設工業株式会社/ http://www.adachi-tokyo.co.jp/product_3.html)
防臭リッドは桝のサイズや形状によってオーダーメイドで製造されるそう。清掃、点検も容易

雨水桝や汚水桝などは硫化水素による強烈な臭いはもちろん、特に蚊が多数発生します。その硫化水素と蚊の発生をブロックするのが「防臭王シリーズ」。防臭リッド、防臭キャップと呼ばれる装置(要するにフタ。注文を受けてから製造するオーダーメイド)を汚水桝の中に取り付けると、雨水桝から漏れる硫化水素濃度がゼロになることが確認され、蚊が地上に出ることがなくなります。

この装置は全国の自治体の公園や商店街などに採用され、その効果は絶大。しかも10年は持ち、メンテナンスもほぼフリーという優れモノ。基本的には商業用ですが、自宅の敷地内に雨水、汚水桝がある大きいお宅などで悪臭や蚊に悩まされている方にはおススメです。金額などはオーダーメイドだけに同社に確認してもらいたいですが、50,000円するかしないかくらいとお手頃価格。蚊の発生を100%元から断つだけにコスパも良く、蚊の発生と完全にオサラバできます。

スプレーや蚊取り線香じゃ全然足りないときには業務用の殺虫剤!

「ムシロック」(e-life/http://www.elife.jp.net/)
こちらは油剤ですが、土の上には粉剤を撒くといいそうです。他に希釈して使用する乳剤なども

家の庭や畑に蚊など虫が大量に発生するという悩みを抱えているお宅は特に地方では多いのではないでしょうか。畑などの真ん中に建物が建っていたりすると、四方から虫が寄ってくるという人もいそうですね…。

基本的に畑には虫を駆除するために農薬以外を散布してはいけないそうです。殺虫剤はコンクリートや砂利などにしか撒くことができませんから、虫の発生はもちろん、家屋への浸入も完全に防ぐことはほぼ不可能だと思います。

それでも少しでも発生を減らすためには大量の薬剤を散布する必要があります。普通のお宅でも四方が庭や畑などですと、かなりの量が必要になります。そこでおススメするのが業務用の駆除剤「ムシロック油剤」(写真は4リットル+噴霧器セット)。低臭性で蚊はもちろん、ムカデ、タカラダニ、ヤスデの駆除に抜群の効果を発揮します。

庭などと建物の境の犬走りやコンクリート部分などに1平方メートル当たり50~100mlを目安に噴霧してください。油剤なので残効性に優れており、ダンゴムシ・ワラジムシ・カメムシ・アリなどにも有効。お子さんやペットがいる方などは特に誤飲や体に浴びるなどに気を付ける必要があり、手袋やマスク(メガネなど)を着用することが推奨されますが、一般的な虫除けに比べてコスパに非常に優れています。店舗併設のお宅や大きい家に住んでらっしゃる方は同社の通販サイトなどで購入されることをおススメします。場所にもよりますが、ほぼ翌日には商品が届くようです。

繊維に虫除け成分を固着させた虫が寄ってこないウェア!

「インセクトシールド虫よけウェア」(インセクトシールドジャパン/https://www.mushiyoke.com/)
同社HPの女性用商品。アームカバー、バンダナ、ハットなどもあり、メールを登録すれば15%オフになるコードが表示されます

出かける前に虫除けスプレーを必ずかけるという方(特に女性)は多いと思います。お子さんがいらっしゃるならお子さんにも、ペットと散歩ならペットにもという人もいることでしょう。いちいちスプレーするのは面倒ですし、常に備えておくのもけっこう大変ですよね。

そんな方におススメするのが“着る虫除け” インセクトシールド虫除けウェアです。ペルメトリンという虫よけ効果のある種の菊の成分を人工的に合成し、生地に固着させた虫除けウェアで、洗濯しても高い虫除け効果が長く持続します。ペルメトリンはアメリカ合衆国環境保護庁の登録許可を受けて使用され、現在インセクトシールドはアメリカ陸軍・海兵隊の公式なベンダーでもあります。軍隊で使われるだけあって、耐久性にも優れ、70回の洗濯(製品の保証期間)耐久性があると認められているそうです。

メンズ、レディースのシャツやジャケットはもとより、子供用のパーカーや靴下、ペット(犬用)のウェアなども取り揃えていますので、お子さんやペットとの公園での散歩などにピッタリの商品。ストールや帽子などもありますので、自分のしたいファッションをじゃますることもありません。名前は出せませんが、人気アウトドアメーカーのOEMなどにも採用されているそうです。キャンプやバーベキューなどアウトドアシーンでも大活躍する商品ですし、値段もそれほど高くないので一つは持っておきたいところです。

掃除用に花粉症対策、自作虫除けスプレーもできちゃう超万能なハッカ油!

「ハッカ油」(健栄製薬株式会社/https://www.hakkayu.jp/)
健栄製薬のハッカ油のサイト。今回紹介した使い方以外にもまだまだあるようです

手ピカジェルで有名な健栄製薬がイチオシするのがハッカ油。ハッカというと飴のイメージですが、そのスースーする成分や匂いは虫が嫌がるらしく、ハッカ油とエタノールがあれば自作の虫除けスプレーができるそうです。同社HPによる作り方は以下の通り。

◆ハッカ油の虫除けスプレーの作り方◆
1.無水エタノール10mlにハッカ油を5~10滴ほど垂らして混ぜます。
ハッカ油の量は、刺激が強過ぎないかどうかを確認しながら、少なめから試します。
2.水を90ml入れて混ぜ合わせ、スプレーボトルに入れたらできあがり。

これだけ。超簡単ですね。なおハッカ油はポリスチレンを溶かしてしまうので、ポリスチレン製以外(ガラスとか)のボトルを使えば安心です。お子さんなどにはできるだけ体に負担の少ないものを使いたいですし、これなら安心してスプレーできますね。暑い夏などは清涼感も感じさせてくれますし。リビングの網戸にスプレーしたり、玄関先などにも良さそう。風が吹くと清涼感たっぷりの香りもただようので、虫除けスプレーなどの匂いが気になる方は特におススメです。

ハッカ油は虫除けだけでなく、色んな使い道があります。お風呂に一滴垂らすだけで、さわやかな香りが立ち上ります。消臭効果もあるので、シャンプーやボディーソープに数滴混ぜるのも効果的。原液は刺激が強いのでそのまま皮膚に使用しないよう気を付けてください。

花粉症など鼻がつまったときにもハッカ油スプレーが有効。マスクにワンプッシュしたり、洗面器にお湯を入れてハッカ油を数滴たらして湯気を吸いこむと荒れた鼻の粘膜を包み込んでくれます。こちらも目や鼻に入ると刺激が強すぎるので、直接粘膜などに触れないよう注意が必要です。

他にはハッカ油数滴と炭酸水をまぜるとガラスクリーナーになるそう。天然素材ですので、ガラスの食器などにも使えます。除菌・防カビ・消臭効果も期待できるのでこちらもぜひ試してみてください。

炭酸水の代わりに重曹と混ぜるとお風呂汚れ(水垢)もピカピカに。キッチン回りの掃除にも使えますし、まさに万能です。ドラッグストアでも通販でも購入できますので、この機会にぜひ常備しておきましょう。

UV、ドライ、クール、吸湿とマルチな“着る虫除け”製品!

「BUGOFF(バグオフ)」(SOPIC/http://www.373kz.com/)
Amazonの同社のコーナー。5,000円前後の商品がほとんどですし、一着は持っておきたいですね

リゾートウェアなどのブランドを出しているSOPICの“着る虫除け”がBUGOFF(バグオフ)。こちらも繊維に虫除け加工を施した生地で、国際機関エコテックス(日本の安全基準を超える世界の最新規制に対応する繊維の安全基準)にも登録されています。

様々な繊維に加工することが可能で、虫除け以外にUV、ドライ、クール、吸湿とマルチな機能を持った生地で、猛暑対策としても効果があるそうです。まさに夏の不快を解消する商品ですね。ラインナップとしては、トップス、レギンス、パーカー、ブランケットなどで、様々なメーカーにオリジナルウェア、製品のOEMを請負生産しているそうです。

蚊、ノミ、ダニなどの小さな虫に有効で、蜂やアブなどには残念ながら効果はないそうです。とはいえ匂いもなく、70回の洗濯に耐える商品だけに、建設業、キャンプ場などで幅広く使われているようです。アウトドアはもちろん、ガーデニングや草むしり、犬や子供との散歩などの日常的な使用に、海外旅行などでも大活躍必至。マラリアやデング熱などの蚊や害虫を媒体とした伝染病が世界中で問題になっていますし、日本でも5年前くらいにデング熱が問題になりました。海外のリゾートが好きな方などは一着は持っておきたい商品になります。

UVライトで蚊や昆虫をおびき寄せて捕獲。電源を入れたら24時間稼働する装置!

「ダイナトラップ」(トリプルエーマシン/http://www.dynatrap.jp)
こちらは35メートル四方をカバーするタイプ。楽天で35,000円くらいです。手入れが楽なのも高ポイント

こちらの商品はUVライトで蚊や昆虫などをおびき寄せて(蚊は二酸化炭素が好きですよね)装置が捕獲するという構造。寄ってきた蚊などは内部の強力なファンにより吸い込まれてケージに閉じ込められ、水のない環境で最終的に死ぬというものです。

最も大きい商品で半径35メートル有効で、屋外、屋内問わず使用できます。二酸化チタン処理された表面とUVライトの光触媒反応により、蚊が好む二酸化炭素を生成し、蚊以外にハエ、テントウムシ、さまざまな蜂、蛾、カメムシなどを捕獲します。この装置は捕獲した後は下のケージに閉じ込めるだけ。虫を殺す装置ではないので、大きな音や、嫌な臭いが発生したり、床や地上にばらまかれたりすることはありません。可動部は内部ファンだけで音も静か。電源に接続したらあとはほっておけば24時間稼働します。

この装置のスゴいところは蚊のライフサイクルを断つことです。蚊は川や水辺に卵を産みますが、蚊のライフサイクルは、2週間~1か月といわれていますので、1か月くらいすると、蚊が住処に帰れなくなることで卵を産む蚊がいなくなり、周辺から蚊が消えます。もちろん装置の範囲外から飛来しますので、有効範囲が途切れないように配置し、稼働させる必要がありますが。

捕獲した蚊や虫は12~24時間で死滅するそうなので、かごを掃除するときは殺虫剤などをスプレーしてから捨てる必要があります。まだ生きている虫がいる可能性があるので。電気代も1か月300~500円程度で済むそうなので、蚊に悩まされているご家庭は玄関と裏口などに設置するとかなり効果的だと思います。

気になる価格ですが、小さい方で10,000円程度、一番大きいものでも35,000円くらい。1~2週間ごとに虫かごの清掃をし、4か月(毎年の虫のシーズン)ごとに電球の交換(4,000円程度)を行うだけですからかなりコスパもいいです。壊れにくい素材で何年も使えますし、幼稚園などでかなり採用されているようです。広い範囲をカバーでき、子供にもまったく害がないまさにピッタリの商品ですね。

以上あまり知られていない虫除け対策6選を紹介しました。ドラッグストアなどで売っている商品で簡単に自作できる虫除けスプレーから、プロが使うような商品や大規模な虫除け対策装置まで様々なタイプがあります。

普通のご家庭でしたら一般的な虫除けスプレーなどや、今回紹介した方法でだいたい大丈夫だと思います。ですが、何をしても虫がわいてくる、シロアリなど今回の方法では効かない害虫などが発生した、といったケースではプロに頼むしかありません。危険な作業を伴うことが多いですしね。そうした場合は迷わず業者にご相談ください。