UPS(無停電電源装置) の処分方法~本体&バッテリー~

USP
目次
  1. 1. UPS(無停電電源装置) の基礎知識と処分方法
  2. 1.1. ●UPS(無停電電源装置) は緊急時の電力供給装置
  3. 1.1. ●UPS(無停電電源装置)が故障したときの症状とは?
  4. 1.1. ●UPS(無停電電源装置) を処分する方法
  5. 1. UPS(無停電電源装置) は故障していなければ買取可能?
  6. 1.1. ●UPS(無停電電源装置)は新しいものほど買取りで有利!
  7. 1.1. 〇UPS買取業者の一例
  8. 1.1. ●古いUPS(無停電電源装置)はパソコンパーツとして売れる
  9. 1.1. 〇古いUPSの買取業者一例
  10. 1.1. ●需要があればUPS(無停電装置)を譲渡するのも有り
  11. 1.1. 〇無料掲示板の一例
  12. 1.1. 〇UPSの発送が可能な業者一例
  13. 1. UPS(無停電電源装置) のバッテリーはリサイクル必須!メーカーに処分を依頼しよう
  14. 1.1. ●バッテリーはリサイクルの対象品目です
  15. 1.1. ●バッテリーをメーカー回収に出す方法
  16. 1.1. 〇メーカー回収の流れ
  17. 1.1. 〇UPS回収を実施するメーカー一例
  18. 1. UPS(無停電電源装置) は自治体で回収できる?家庭用と事業用で異なります
  19. 1.1. ●UPS本体はゴミに出せる自治体もある
  20. 1.1. ●UPS本体を粗大ごみに出す手順について
  21. 1.1. ●UPSからバッテリーを取り出す方法について
  22. 1. UPS(無停電電源装置) の処分に困ったら不用品回収業者がベター
  23. 1.1. ●不用品回収業者の正しい選び方
  24. 1.1. ●UPSを処分するのに必要な費用の相場
  25. 1. UPS(無停電電源装置) は買取の可否によって処分方法が変わります

UPS(無停電電源装置)は主に停電時に役立つ電源装置です。

非常事態にパソコンの起動が必要であれば必須といえる機器ですが、新しく買い替える際や不要になった際は処分方法に困る品物でもあります。 ここでは、UPS(無停電電源装置)の処分方法をまとめていきます。

UPS(無停電電源装置) の基礎知識と処分方法

無停電電源装置

●UPS(無停電電源装置) は緊急時の電力供給装置

ビル群

UPSは「Uninterruptible Power Supply」の略で、日本語に訳すと無停電電源装置となります。 バッテリーを内蔵しており、停電や入力電源に何らかの異常が発生したときに一定時間コンピューター等に電力を供給することのできる装置です。

仕事中に突然、停電や電圧の変動、ノイズなどの電源障害が起きてしまう可能性は少なからずあります。万が一電源の供給が止まってしまったら、業務を中断しなければならないだけでなく、重要なデータが失われることもあるでしょう。コンピューターや機器が起動しなくなる恐れもあります。

不測の状況でバックアップをとっていないデータを保護すること、それがUPSの大きな役割なのです。一般的なオフィスのパソコンやOA機器以外にも、コールセンターや店舗、医療機関、放送局などさまざまな場所で用いられています。

●UPS(無停電電源装置)が故障したときの症状とは?

UPS(無停電電源装置)はパソコン周辺機器の一種です。電化製品という性質上、ささいなことで故障したり寿命を迎えることがあります。

24時間稼働していることを前提とし、日本電気工業会にてUPS(無停電電源装置)の耐用年数は5~6年程度と定められており、耐用年数を過ぎたUPSは本来の性能が得られない可能性があるため、交換することが推奨されています。

UPS(無停電電源装置)が故障したときの一般的な症状は以下になります。

  • ・LEDランプの点灯、点滅
  • ・異音、ブザー音
  • ・本体の電源が入らない
  • ・本体の電源がすぐに落ちる
  • ・停電が発生してもバックアップできない
無停電電源装置

また、バッテリーにも寿命があり、こちらは使用温度が5~25℃で寿命が2.5年程度です。 また取り替え時期を超えて使用すると、UPSの機能が得られないどころか、以下の症状が出る可能性があります。

  • ・液漏れ
  • ・発煙
  • ・異臭
  • ・火災

重大な事故に繋がる恐れもあるため、寿命を目安にバッテリー交換を行う必要があります。

●UPS(無停電電源装置) を処分する方法

使わなくなったUPS(無停電電源装置)を処分したいとき、本体がまだ使用可能かそうでないかで処分の流れが異なります。
※故障していたり寿命を過ぎたものは使用不可とします。

・UPS本体が使用可能である
⇒買取してもらう、メーカー回収してもらう、譲渡する、不用品回収業者に回収してもらう

・UPS本体が使用不可能である
⇒メーカー回収してもらう、不用品回収業者に回収してもらう

・寿命切れのバッテリーのみを処分したい
⇒メーカー回収してもらう、自治体のゴミに出す、不用品回収業者に回収してもらう

以上のような方法でUPS本体、およびバッテリーを処分することができます。

UPS(無停電電源装置) は故障していなければ買取可能?

無停電電源装置

UPS本体に故障がみられず使用可能である場合、一般的なリサイクルショップや買取専門業者で買取ってもらえる可能性があります。

とはいえ、パソコン周辺機器を取り扱っているところでないと買取してもらえません。 また、高額で売却することは基本的に難しいと考えておきましょう。

ここでは、UPSを買取してもらう条件や業者について詳しくご説明します。

●UPS(無停電電源装置)は新しいものほど買取りで有利!

先に申し上げたように、UPSには寿命というものが存在します。従って、耐用年数を超えたものやそれに近いものは買取価格が付きにくいといえるのです。

リリースされたばかりの新品のUPSであれば、当然市場価値が高く買い手も付きやすいでしょう。そのため、買取してもらえる可能性が高くなります。一方、中古品でも製造から1~2年のUPSであれば、買取してもらえることがあります。

また、下記の条件に当てはまるものほど買取りで有利になります。

  • ・出力容量が500~1000VA、コンセント数が4個以上
  • ・インバータ給電(電気をインバーターと呼ばれる部品で変換し、常時バッテリー経由で給電する方法)
  • ・有名メーカーのもの(オムロン、イートン、APC、三菱電機、IBMなど)

有名メーカーの製品で状態が良い場合、小型のものが数千円程度、中~大型のものだと最大5万円程度で買取してもらえることがあります。

参考:https://muteidendeng.recycleshop-kaitorinet.com/

〇UPS買取業者の一例

良品企画 
https://www.rkikaku.com/ups/

買取NET 
https://muteidendeng.recycleshop-kaitorinet.com/

●古いUPS(無停電電源装置)はパソコンパーツとして売れる

電子回路

製造から年月の経っている古いUPSの場合、買い手が付きにくいためUPSとしての需要は少なくなります。しかしながら、全く価値がないというわけではありません。
UPS内部の部品を取り扱っている業者であれば、買取してくれる場合があります。

パソコンやブラウン管TVなど家電製品の多くに搭載されている電源基板は、UPS内部にも入っています。また、バッテリーは鉛として扱われます。 これらはスクラップ資源としてリサイクルに用いることができるため、パソコン部品買取業者やスクラップ専門業者の買取対象になるのです。

買取価格の相場は、本体が5円/㎏、電源基板が70円/㎏程度です。

〇古いUPSの買取業者一例

ヒラノヤ
  https://hiranoyasan.com/all-items/uninterruptible-power-supply/

スクラップ全国買取センター
  https://srap.jp/pc-170701/ups-demolish1/

上記のような業者では、UPSの買取を持ち込みや宅配で実施しています。

●需要があればUPS(無停電装置)を譲渡するのも有り

メモ

買取ってもらえないUPSでも、無料なら誰かが引き取ってくれるかもしれません。
あなたのまわりにUPSを必要としている人がいないか、探してみるのもいいでしょう。

自治体が運営している「あげます・譲って下さい」の掲示板に掲載してもらう方法もあります。(※ただし、実施しているのは一部の自治体のみです。実施の有無や掲載方法はお住いの自治体にご確認ください。)

また、インターネットの無料掲示板を利用する方法もあります。

〇無料掲示板の一例

ジモティー 
https://jmty.jp/

あげくだ掲示板
http://www.agekuda.net/board/board.php

シェアマ
https://www.share-ma.com/

いずれのサイトも無料で掲載できますが、メールアドレスでの登録およびUPSの情報を記入する必要があります。

ちなみに、発送に関しては一般的な宅配業者に依頼することができます。外形寸法や重量によって料金が変わるため、梱包後にサイズを計測することをお奨めします。
UPSは精密機器ですので、緩衝材でしっかりと本体を包み、厚手の段ボールに入れて送りましょう。

〇UPSの発送が可能な業者一例

ゆうパック
https://www.post.japanpost.jp/service/you_pack/

ヤマト運輸 パソコン宅急便
http://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/business/send/services/pasotaku/

佐川急便 精密機器輸送サービス
https://www.sagawa-exp.co.jp/service/seimitsu/

UPSの需要が高いのは、オフィス(データセンター)や医療機関、病院などの安定した電源供給が必要な場所です。一般家庭ではあまり馴染みのない機器であるため、欲しいという人が見つからない可能性も頭に置いておきましょう。

UPS(無停電電源装置) のバッテリーはリサイクル必須!メーカーに処分を依頼しよう

リサイクルマーク

UPSを買取ってくれる業者が見つからなかったからといって、本体やバッテリーを道路や空き地、公園、森林などに捨てることは絶対に止めましょう。
不法投棄は立派な犯罪です。「廃棄物の処理および清掃に関する法律」に基づき、5年以下の懲役もしくは一千万円以下の罰金(法人の場合は三億円以下)が科せられることがあります。

UPSはメーカーでも回収をおこなっています。ここでは、UPS本体やバッテリーをメーカーに処分してもらう方法について記載します。

●バッテリーはリサイクルの対象品目です

バッテリーに関しては、法律上「特別管理産業廃棄物」に指定されています。事業活動にともなって排出された物の場合、事業者に処理責任が発生します。自ら処理をおこなうか、特別管理産業廃棄物許可業者に処分してもらう必要があるのです

また、大半のバッテリーには鉛蓄電池が利用されています。鉛蓄電池は充電式の二次電池の一種で、電極に鉛が用いられているものです。原料としての鉛が安価で、比較的高い電圧を発生させられる点がメリットとされています。自動車のバッテリーや非常時バックアップ電源に利用されています。

鉛蓄電池はリサイクル可能な貴重な資源ということで、「資源有効利用促進法」による回収および再資源化がメーカーに義務付けられています。従って、バッテリーを取り扱う多くのメーカーでは回収を行っているのです。鉛蓄電池は小型二次電池とも呼ばれており、「Pb」と表示されたリサイクルマークが付いています。

Pbリサイクルマーク

メーカー以外にも、一般社団法人JBRCに登録された全国のリサイクル協力店、協力自治体、リサイクル協力事業者の拠点で回収がおこなわれています。
※解体や破損、膨張、水漏れのあるものは対象外です。

リサイクルマークの付いた回収ボックス(小形充電式電池リサイクルBOX)を設置している店舗や自治体は一般社団法人JBRCのホームページから確認してください。
https://www.jbrc.com/general/recycle_kensaku/

バッテリーの極部分にテープを貼って絶縁してから出すようにしましょう。

●バッテリーをメーカー回収に出す方法

UPSの販売をおこなうメーカーでは、UPS本体の回収をおこなっておりますが、いくつか条件が設けられている場合があります。例えば、UPSの有名メーカーであるイートン(ダイトロン株式会社)では、不要になったUPSを「対象のUPSを新規購入した場合」という条件付きで無料回収しています。

同じく、APCでも自社製品の購入を条件に、古いUPSの引き取りをおこなっています。
オムロンのように、自社製品であれば買い替えでなくても引き取ってもらえるメーカーもあります。(他社製品の場合はオムロン製UPSの購入時に限り引き取り可能)

〇メーカー回収の流れ

インターネットで専用の申込書をダウンロードする
⇒申込書に必要事項を記入し、メールや郵送で送付する⇒受付が完了したら、品物を梱包して元払いで発送する

〇UPS回収を実施するメーカー一例

オムロン 
https://www.oss.omron.co.jp/ups/support/replace.html

イートン 
https://www.eaton-daitron.jp/service_solution/7158.html

APC 
https://cyber.apc.co.jp/product/contents_trade_ups.html

UPS(無停電電源装置) は自治体で回収できる?家庭用と事業用で異なります

UPS11

古くて使えないUPSは、買取も譲渡も難しいでしょう。かといって自宅のクローゼットにしまっておいても場所を取るだけ。ほかの不用品と一緒にゴミに出すことはできないのでしょうか?

UPSの回収方法は「家庭用」と「事業用」で異なります。ここでは、自治体に回収してもらう方法について解説していきましょう。

●UPS本体はゴミに出せる自治体もある

まず、UPS本体は自治体で回収してもらえる場合があります。家庭用で使っていたものは不燃ごみもしくは粗大ごみに、事業用で使っていたものは産業廃棄物となりますので、各自治体のルールに従って処分してください。(※回収をおこなっていない自治体もあります。)

一方、UPSのバッテリーは自治体では回収をおこなっていません。リサイクル可能な資源であることと、ほかのゴミに混入した際に加熱、発火の恐れがあることなどが理由です。メーカーに回収してもらうか、小形充電式電池リサイクルBOXに出すかの方法を取る必要があります。
当然、UPS本体をゴミに出す際はバッテリーを取り出さなければならないので注意してください。

●UPS本体を粗大ごみに出す手順について

不燃ごみは決まった日時に所定の場所に出すだけで良いですが、粗大ごみの場合はいくつかの手順を踏まなければなりません。

まずは、粗大ごみ受付センターに電話もしくはインターネット、FAXのいずれかで申し込みます。申し込みが受理されると、料金の案内がきます。それに従って、有料粗大ごみ処理券の購入をおこなってください。

有料粗大ごみ処理券は「有料粗大ごみ処理券取扱所」と表示されたコンビニエンスストア、商店、自治体施設などで販売されています。価格は1枚200~500円程度、額面は自治体ごとに異なります。

処理券をUPS本体に貼り付けた状態で、決められた日時に指定の場所に出します。 また、自治体によっては清掃工場などで粗大ごみの持ち込みを受け付けているところもあります。持ち込みの場合は、粗大ごみ受付センターに電話で申し込みするか、もしくは予約不要になっていることが多いです。

決められた日時に自動車で持ち込むのですが、運転免許証など本人確認書類が必要です。 料金の支払いは現金の場合が多く、センター回収に比べ半額程度安くなります。
粗大ごみの持ち込みに対応していない、あるいはそもそもUPSの回収をおこなっていない自治体も少なくないため、事前にホームページ等で確認するようにしてください。

●UPSからバッテリーを取り出す方法について

UPS本体を自治体のゴミに出す場合の、バッテリーの取り出し方は以下になります。

工事ドライバー
  1. 1.接続機器を停止し、UPSの電源を切る。
  2. 2.ACプラグを電源コンセントから抜く。
  3. 3.UPSの前面パネルを開ける。(ドライバーでネジを外す)
  4. 4.バッテリーの接続コネクタを外し、金属カバーを手前に取り出す。
  5. 5.白いラベルを持ちバッテリーを引き出す。

あとは逆の手順で前面パネルを取り付ければ完了です。 手順はメーカーや製品によって異なるため、取扱説明書などを参照ししてください。

UPS(無停電電源装置) の処分に困ったら不用品回収業者がベター

トラック

UPSを処分する方法はいろいろありますが、どれも手間や時間がかかってしまいます。また、事業用で使っていたUPSは産業廃棄物となりゴミに出すこともできません。

どうしても処分に困ったときや、なるべく楽に処分したいというときは不用品回収業者に依頼する方法を選択しましょう。

●不用品回収業者の正しい選び方

処分を依頼する不用品回収業者の選び方を間違えると、相場よりも大幅に高額な料金を請求されることがあります。

家庭のごみで不用品回収業者を選ぶ際、忘れずにチェックしておきたいのが「一般廃棄物収集運搬業許可」を受けているかどうか。ごみを回収する業務を、各自治体から許可されているかどうかという点です。
事業者のごみで不用品回収業者を選ぶ際は「産業廃棄物処理業認可」を受けていることを確認してください。

混合しやすいのが「古物商の許可」ですが、こちらは中古品の売買をおこなうのに必要なものなのでごみの回収業者として認可されているわけではありません。

●UPSを処分するのに必要な費用の相場

UPSを処分するためには、業者の人に自宅まで引き取りに来てもらう必要があります。従って、出張費や人件費などがかかるのが一般的です。
それらの費用を基本料金とすれば、相場は大体3,000~5,000円程度になります。

UPSのほかにも不用品をまとめて回収してもらえるのが不用品回収業者の良い点ですが、回収してもらうための車両費も発生します。車両費の相場は軽トラックで30,000円、2トントラックで70,000円です。

さらに、UPSに対する品目料金がかかります。費用の算出方法は、1㎥(縦×奥行き×高さ)ごとに1~2万円と考えられています。
例えば、幅が178㎜、奥行きが650㎜、高さが520㎜のUPSの場合、13,000~26,000円が相場となります。

UPS(無停電電源装置) は買取の可否によって処分方法が変わります

UPSを処分したいときは、買取や譲渡が可能であれば特に大きな問題はありません。しかし、古いUPSや使用できないUPSの場合、本体は自治体のゴミ、バッテリーはメーカー回収といったように、本体とバッテリーで処分方法を分けて考えてみるといいです。

そして、どうしても困ったときや急ぎの場合は、不用品回収業者を利用することを考えましょう。

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