部屋が片づけられない人が、片づけ上手になるために必要な3つのポイント

皆さんのお部屋は片付いていますか? 整理整頓せずに収納へ色々押し込んでいて、片付いているように見えるのは表面上だけだったりしませんか?

この記事では片付けが苦手な方のために、片付け上手になるための3つのコツをお伝えします。

目次
  1. 1. 部屋の片づけができていないのはどういう状態を指す?
  2. 1.1. 1必要な物がどこにあるかがわからない
  3. 1.1. 2物やゴミを床や家具の上などに放置している
  4. 1.1. 3ものをため込んでいる
  5. 1.1. 4物が増えるたびに収納用品を買っている
  6. 1. 片付けができない原因はなに?
  7. 1.1. 1原因1:ストレスなど精神的なもの、ADHDなど脳の障害
  8. 1.1. 2原因2:考え方や普段の行動に問題がある
  9. 1.1. 3原因3:片づけができる仕組みや習慣がない
  10. 1. 片付けをするために知っておくべきこと
  11. 1.1. 1今までできなかった原因を分析しておく
  12. 1.1. 2整理整頓は掃除したりキレイに並べることではない
  13. 1.1. 3片付けるために収納用品を買わない
  14. 1. ポイント1:ムダをなくすと決めて、実行する
  15. 1.1. 1要らないものを分けるための判断基準をつくる
  16. 1.1. 2要るものと要らないものに分ける
  17. 1.1. 3できることからやる
  18. 1. ポイント2:物の定位置と保つ状態を決める
  19. 1.1. 1物の定位置を決めて、常にそこに戻す
  20. 1.1. 2保管する際の状態を決める(発注点を決める)
  21. 1. ポイント3:その状態を維持し、習慣にする
  22. 1.1. 1ポイント1~2を維持する
  23. 1.1. 2定期的に見直し、同じ手順を繰り返す
  24. 1. 片付ける際の注意点
  25. 1.1. 1自分のもの以外は所有者本人が要るかどうかを判断する
  26. 1.1. 2思い出のものは、後回しにする
  27. 1.1. 3すべてを自分でやろうとしない
  28. 1. ムダをなくしてそれを維持できるようにしよう

部屋の片づけができていないのはどういう状態を指す?

「部屋の片付けができない」といっても、人によって解釈が異なるかと思います。この記事では下記のような状態が一つでも当てはまる場合を「部屋が片付いていない状態」とします。

1必要な物がどこにあるかがわからない

物の定位置が決まっていないため、自分でどこに置いたか分からなくなってしまう。もしくは物が多すぎて探し物にたどり着けないような状態です。部屋が散らかっていないのにこのような状態になっている方は、部屋が片付いているのではありません。ただ、人の目につかないように「隠している」だけです。

2物やゴミを床や家具の上などに放置している

しまうのが面倒だったり、しまった後に出すのが面倒だと思っているか、出しておくと便利だからなどの理由でその辺に物を放置している状態です。

例えば、帰宅して脱いだコートをすぐにクローゼットにしまわずに、一旦イスなどにかけて放置するケースなども当てはまります。「濡れているから」「花粉がまだついているから」などの理由があればよいのですが、何も考えずにやっていることだとしたら要注意です。

帰宅してすぐにクローゼットにしまえば1回の行動で終わりますが、イスにかけておいて後からクローゼットにしまう場合は行動量が増えています。このように間に余分なアクションを挟むことで「面倒だ」と感じるように、自分から仕向けてしまっていることもあります。

3ものをため込んでいる

「いつか使う」「何かに使えそう」と思いながら、使わないものを保管している。
もしくは必要以上に買い物をしてしまう場合も同様です。例えば、安いときに大量にまとめて購入してしまい、トイレにトイレットペーパーが積んであったりする場合なども当てはまります。

4物が増えるたびに収納用品を買っている

所有品の量に合わせて収納用品が増えてしまう人は、所有品の量がドンドン増えていくでしょう。少し増えたものに合わせて増やした収納用品は、最初のうちはスカスカです。しかし、収納に空いているスペースがあるとそれを「埋めたくなる」あるいは「まだ余裕がある」と考えて物を増やしてしまいがちです。これでは物が増える一方です。

片付けができない原因はなに?

片付けができない原因は大きく分けて3つあります。

1原因1:ストレスなど精神的なもの、ADHDなど脳の障害

片付けができない人の中には、ストレスなど精神的な問題からうつ病を患わっていたり、ADHDなどの疾患が疑われるといったことがあります。必ずしもそうとは限りませんが、この場合は自分一人で片づけるというのは難しく、他人の力を借りないといけません。そういった予兆のある方は一度検査してみると良いでしょう。

2原因2:考え方や普段の行動に問題がある

片付けが出来ない理由として「忙しくて片づける暇が無い」「面倒くさい」ということをいう人がいます。しかし、これは単純に行動の先延ばしや、余計な行動を増やしたことに起因しています。

例えば、使ったものをすぐに元の場所に戻していますか? 家に帰ってきて、脱いだ上着をとりあえずベッドに脱ぎ捨てて、後で時間が経ってからハンガー掛けでクローゼットにしまっていませんか?
もしも、すぐにハンガー掛けしてクローゼットにしまっていたらどうでしょうか。「脱いだ上着をベッドにおく」という行動と、「ベッドの上着を拾い上げる」という2つの行動を省略することができます。

このように「後でやろう」と放置したことで「後でやろう」が増えすぎて「片づける時間が無い」になってしまう。また、1回で済むことを他の行動を間に挟み、それが当たり前になったことでその先の行動が「面倒くさい」になってしまったことが原因です。
他にも「もったいない」という考えから、結果的に物が多くなりすぎてどうにもならなくなってしまうということもあります。

行動や考え方をいきなりガラッと変えるのは難しいので、少しずつ変えていくしかありません。また、どうしても一人では難しい場合は他人の手を借りるしかありません。

3原因3:片づけができる仕組みや習慣がない

最後の原因は仕組みや習慣がないということですが、これは原因2にも大きく関係している内容です。原因2ではそもそも「面倒くさい」というのが行動に影響していました。これは言い換えるならば、片づけるという行為が「面倒くさい」と思う行動をとらないといけない「仕組み」になっていたこと。さらに「面倒くさい」ことなので「習慣」にできなかったということです。

逆に「面倒くさい」と思ってしまった原因を排除した仕組みに変えてしまえれば、片付けができないを「できる」に変えることができるはずです。

片付けをするために知っておくべきこと

1今までできなかった原因を分析しておく

たかが片付けのために……と思うかもしれませんが、できなかった原因を放っておいては何も変わりませんし、最悪元の状態に戻ってしまいます。できなかった原因をつきとめるには、「なぜ」を繰り返していくと良いです。

例えば
1.なぜ片付けができていないのか?→○○を使ってその辺に放置してしまったから
2.なぜ○○をもとの位置に戻さずに放置してしまったのか?→面倒くさいと思ったから
3.なぜ面倒くさいと思ったのか?→○○を使う場所と戻す場所が離れているから

これで○○が元の位置に片づけられなかった原因が分かります。これを繰り返していくことで、部屋をキレイに保つためにやるべきことが見えてきます。

2整理整頓は掃除したりキレイに並べることではない

片付けの基本は「整理」と「整頓」です。整理と整頓というのは、辞書で調べてみるとどちらも「整えること」のように書かれており、同じ意味のように見えます。また、整理整頓というのは掃除してきれいに並べることを想像される方もいるかもしれませんが、それは正しいようで正しくありません。

整理という言葉にはキレイに整えるということ以外にも「不要なものを取り除く」という意味があります。整頓には整えて配置するという意味があります。つまり、整理整頓は見た目をキレイにするだけでなく、ムダをなくしてそれを効率よく使えるように整えて配置するということです。

キチンと整理整頓されていれば、物が多くて困ることもなく、使いたいものがどこにあるか分かる状態になるため、無駄な時間を過ごすこともなくなることでしょう。

3片付けるために収納用品を買わない

片づけるというのを「見た目をキレイにすること」として捉えてしまうと陥りがちなのが、整理する前に収納用品を買ってしまうということです。

整理していない状態では、不要なものも残った状態です。
ということは、不要なものを収納するために、後々不要となる可能性のある収納用品を買うことになります。

収納用品は粗大ごみとして捨てないといけない場合があるので、処分にもお金がかかりますので注意しましょう。

ポイント1:ムダをなくすと決めて、実行する

最後に片づけをするための3つのポイントを説明していきます。

まず1つ目のポイントは無駄をなくすという「整理」していくことに関する内容です。要るものと要らないものを分けて、要らないものを減らす(捨てる)ことになるため、人によっては一番つらい作業になるかもしれません。

ミニマリストを目指しているわけではないので、一気に捨てずに少しずつでも処分していければ問題ありません。できることから少しずつ進めていきましょう。

1要らないものを分けるための判断基準をつくる

整理するにあたって一番頭を悩ませるのが、「要る」ものと「要らない」ものの判断をどうするかということです。何も考えずにやろうとすると、感情に左右されて本来捨てるべきものを残してしまったり、残すべきものを捨ててしまったりします。
何をもって「要る」ものなのか? 「要らない」ものなのか? 客観的に判断しやすい基準をつくると分けやすくなります。

例えば、服なんかは分かりやすいです。
季節もので分けて、「頻繁に着るもの」「たまに着るもの」「全く着ないもの」などで分類していくというやり方です。これは事実に基づいて判断できるので分かりやすいですし、おススメです。

さらに細かく分けて期限をきめてその期間に全く使わなかったなというものを捨てていくというやり方もあります。例えば、1年や半年などの期間を決めて、その間に使わなかったものは処分してしまいます。

2要るものと要らないものに分ける

要るものと要らないものに仕分けて、要らないものは捨てる
要るものと要らないものに仕分けて、要らないものは捨てる

先程つくった判断基準をもとに、要るものと要らないものとで分けていきましょう。

この分別作業は同じ種類のもの同士で一気にやるのが効率的です。数が多いと感じたら一旦その中でも種類ごとに分けると良いです。(例:季節ものの服で分けてから、トップスだけに分けて、さらにカットソーが多いのでカットソーだけで仕分ける……など)

この作業は物が多ければ多いほど、時間がかかる作業となります。諦めずに少しずつ時間を見つけて処分していきましょう。

3できることからやる

要る、要らないを分ける際に、判断が難しいものは一旦保留にして、判断しやすいものから進めていくようにしましょう。

例えば、台所やお風呂、洗面所などの消耗品や道具類などは、判断を鈍らせるような「思い入れ」といった感情が少なく、比較的整理しやすいかと思います。ここでつまづくと、できなかったという結果だけが残ってしまい、大変な作業なのでやりたくなくなります。

ポイント2:物の定位置と保つ状態を決める

整理して無駄なものを処分したら、残ったものを整頓していきましょう。

1物の定位置を決めて、常にそこに戻す

どこに何がいくつあるか、パッと見て分かる状態が望ましい
どこに何がいくつあるか、パッと見て分かる状態が望ましい

整理が終わったら整頓していきます。
ただ収納するだけではなく、使いやすいように「定位置」を決めてそこに「保管」するようにします。例えばカトラリーであれば全部をまとめてしまうのでは使いづらいですね。この場合はナイフやフォークなどの同じ種類でまとめて、引き出しの中に仕切りなどを使ってしまうと使いやすいですね。

また、仕切りの中でもどこに何を戻すかが分かるように目印をつけると良いです。何もない状態だと、自分以外の人が洗ってしまう場合に定位置ではない場所に戻す可能性があります。自分で入れたとしても、以前ナイフを入れていた仕切りにフォークを入れてしまうかもしれません。

大したことでは無いように思えますが、非常に重要なことです。なぜなら自分で決めた定位置を無視するということは、整頓するということ自体を否定したことにもなり、また以前のような状態になっても「ま、いっか」となりかねないためです。

定位置を決めたらそれを維持できるように、目印などでどこに戻すか分かる「仕組み」を用意し、それを保てるようにすることまでを一つの作業としていきましょう。

2保管する際の状態を決める(発注点を決める)

スペースには限りがあるので、ムダな在庫を持たない
スペースには限りがあるので、ムダな在庫を持たない

消耗品などは、ついつい買い忘れたり、買いすぎたりといった事故が起こりがちです。それはどのような状態で保管していくかの決まりがないため、いつ買い足すのか? どのくらい買い足すのか? をよく考えずにいることが原因です。

例えば使用量と頻度から「ここまで減ったら買い足そう」という目印をつけたり、どんなに安くても常に保管しておく量をこえないようにストックの数を決めると良いです。決まりが無いと、安いからと12個入りトイレットペーパーを2パック買って、さらに安いし使用期限もないしと追加追加で買ってしまいトイレが狭い……といったことにもなりかねません。
ルールを決めてそれを守ることで余分なものが増えないようにすることが、片付いた状態を保つために有効です。

ポイント3:その状態を維持し、習慣にする

1ポイント1~2を維持する

自分が最初に決めた配置や状態を保ちつつ、その場所もキレイにしておきましょう。整理整頓ではなく、単純に見た目の話です。それを使う場所、保管する場所を掃除したり物自体もキレイな状態を保てるようにしていきましょう。

2定期的に見直し、同じ手順を繰り返す

一度整理した後に、ずっとそのままの状態で何も買わないということは無いかと思います。しばらくすると損耗して使えなくなったものを新しく買いなおしたり、買い足したりとしていくはずです。そういったものが増えるタイミングというのは、一番見直しがしやすいです。

ただし、買ってすぐにやってもいいのですが、代わりに処分するものが無いようなこともあるかと思います。その場合はしばらくそのままにしておいて、使わなくなったものを処分すると良いでしょう。

片付ける際の注意点

1自分のもの以外は所有者本人が要るかどうかを判断する

整理をする際に、自分のものではない場合は必ず所有者本人の確認をとるようにしましょう。あなたにとって不要なものでも、所有者本人にとっては大事なものかもしれません。本人に確認してもらうことで、無用なトラブルを回避できます。

また、他人の私物を勝手に処分する行為は、例え家族であっても刑法上は罪にあたりますので注意しましょう。

2思い出のものは、後回しにする

思い出のものは要らないと思っていても、捨てる判断をするのには勇気がいるものです。そのため整理しようとしても、なかなか手をつけることができない可能性があります。なるべく時間がかかるものは後回しにしつつ、素早く判断できるものから先に処分していくようにしましょう。整理が終わらない状態ではいつまでたっても先に進めずに、途中で挫折してしまいかねません。

また、どうしても処分できないという場合には、思い切ってトランクルームなどに一時的に預けてしまうという手もあります。

詳しくはこちらをご覧ください
部屋が狭いと感じたら…トランクルームの上手な活用方法

3すべてを自分でやろうとしない

どうしても自分ではどうにもできない状況に陥っている場合があります。いわゆるゴミ屋敷のような、足の踏み場が無い状態になっていると、一人では対応できません。

一人では無理だと感じたら、知り合いに手伝ってもらうか、清掃のプロ(業者)に依頼しすることを検討してください。

ムダをなくしてそれを維持できるようにしよう

片付けの基本は整理整頓、継続できる仕組みと習慣をつくることが重要です。片付けができないとあきらめずに、一人では無理なら誰かに頼ったり、できることから少しずつやってみましょう。

何もしなければ、何も変わりませんので勇気を出して足を踏み出して下さい。