恐ろしい繁殖力! 見えない害虫ダニから身を守るべくおこなう対処方法

目次
  1. 1. ダニの恐ろしい繁殖力
  2. 1. ダニが一匹もいない家は存在しない
  3. 1. そんなダニの被害とは?
  4. 1. ダニの被害を受けないためには?
  5. 1.1. 1餌を減らすためにこまめに掃除
  6. 1.1. 2湿度を減らすために換気
  7. 1.1. 3ダニよけ・駆除用品を使う
  8. 1. ダニに噛まれてしまった場合は?
  9. 1.1. 1対策1:できるだけかかない
  10. 1.1. 2対策2:ステロイド系の外用薬を塗る
  11. 1. 大事なのは、家の「掃除」と「換気」

ダニの恐ろしい繁殖力

ダニは高温・多湿を好み、5月~9月に繁殖します。しかし近年では寒い時期でも暖房が普及したことによって冬でも多く生息しています。人間にとって過ごしやすい環境である「気温20℃~30℃」「湿度60%~80%」はダニにとっても過ごしやすい環境とも言えます。
繁殖条件がそろうと1組のつがいが2か月後に約3,000匹、4か月後には約450万匹と爆発的に増加してしまいます。また、ダニはフケやアカなどの餌が1g程度あるだけで約300匹が生息できてしまう想像を絶する繁殖力を持ちます。

ダニが繁殖する条件
・温度20℃~30℃
・湿度60%から80%
・ダニの餌(カビ・ホコリ・フケ・食べ物のカスなど…)
・卵を産める場所がある環境(畳・カーペット・布団など…)

ダニが一匹もいない家は存在しない

室内にいるダニの約7割がヒョウヒダニというダニであり、0.2~0.4mmという小ささのため肉眼では判別がとても難しく、ほぼ一年中いるダニで「布団」「カーペット」をはじめとした人間が生活しているほとんどの場所に生息しています。
肉眼の確認が難しいため油断しやすいですが、皆さん1つ1つの家に確実にダニは存在しています。

家庭に潜むダニの住処
・布団
・毛布
・枕
・カーペット
・畳
・ぬいぐるみ
・ソファー
・ペット

そんなダニの被害とは?

ダニの被害は現代は病気の一種ともいわれているほどまで増加してきています。
特に人を刺すイエダニやツメダニは、皮膚の柔らかい部分をさして体液や血を吸います。刺された箇所は赤い発疹が発生し、激しいかゆみが数日間続いてしまいます。
また、ダニの被害はアレルギーやノイローゼの原因にもなります。特に気をつけたいのがダニの「死骸や糞」であり、家にダニが多いほど死骸や糞も多くなり、アレルギーの原因にもなります。
お子様のいる家庭や、アレルギー体質をお持ちの方はできるだけ駆除しておきたいものですね。

ダニの被害一覧
・刺す
・咬む
・吸血
・アレルギーの原因
・食品の中などで繁殖
・心因性ダニ被害

家庭に潜むダニ達と個々の生態(普段暮らして特に多い4種類)
ヒョウヒダニ ・ほぼ1年中いる
・アレルギー性疾患の原因
・人は刺さない
コナダニ ・高温・多温を好む
・梅雨時・秋に増殖
・コナダニを捕食するツメダニが増殖
・人は刺さない
ツメダニ ・梅雨時・秋に増殖(特に8~9月に被害が多い)
・人を刺し、体液を吸う
・一般的なダニ刺され
イエダニ ・吸血性のダニ(主にネズミや鳥に寄生)
・5月~9月にかけて発生
・ネズミや鳥の巣で発生時
・移動して人からも吸血する

ダニの被害を受けないためには?

刺されたりしないようにするためには、まず家の中でダニが繁殖しないように繁殖を防ぐことが大事になります。
湿気の多い日には、除湿機で湿度を下げたり、晴れた日は部屋の窓を開けて部屋の通気性を良くするなどすると室内の湿度を下げることが出来ます。
また、ダニの餌となるほこりやフケ、アカ、髪の毛、食べカスなどもこまめに掃除機で吸い取るなど、日々の家の手入れを念入りにおこないましょう。
そして、押し入れやクローゼットを閉めっぱなしにしないで定期的に換気することも必要です。換気扇をこまめにまわしたり、扇風機などを利用して空気の流れをつくってあげると停滞した湿気も逃げていきます。

1餌を減らすためにこまめに掃除

ダニはいろいろなものを餌にしますが、特に好物なのが「フケ」や「アカ」、「髪の毛」です。これらには不飽和脂肪酸という、癌などの成人病を予防する栄養素が含まれており、ダニを元気にし、卵をたくさん産む原因にもなります。カーペットの上などに落としてしまったら放置せず、すぐに掃除するよう心がけましょう。

エサをなくすポイント1:綿ボコリ

綿ボコリの中にはフケ、アカ、髪の毛などが混じっていることが多く、ソファーやベッドの隅に湿気を含んだ綿ボコリが積もっていたら、それはダニの恰好のすみかとなります。
固く絞った雑巾で丁寧にふき取るように掃除してください。

エサをなくすポイント2:髪の毛・ペットの毛・フケ

上記のように、フケや髪の毛はダニの好む餌です。特に健康な人のものは栄養があり、カーペットの上に落ちれば絡みついて取りにくくなります。髪を手入れする場所を洗面所や浴槽に限定し、ダスキンローラーや粘着テープで丁寧に取りましょう。

エサをなくすポイント3:ごはん・お菓子の食べこぼし

フケや髪の毛以外にも、人間のご飯の食べかすなどもダニの好物です。小さいお子様がいる家庭ではお菓子の食べこぼしは日常的な事でしょう。お菓子を食べる際はシートを敷く、トレイの上で食べるなどの配慮をおこない下に落とさないようにしてください。

2湿度を減らすために換気

ダニは湿度が55%以下(冬の晴れた日の外ぐらいの湿度)になると生きていくことはできません。空気が動かないと湿度は上昇していきますので、部屋の中に乾燥した風を送って湿度を下げるため、こまめに窓を開けて換気しましょう。

晴れた日は季節関係なくこまめに換気

エアコンなどの普及により、室内の温度は季節に関係なく約70%に保たれている結果が多く、カーペットを敷いている部屋ではさらに湿度が高くなります。 晴れた日は季節関係なく、窓を開けて換気してください。

畳の上にカーペットを敷いてはいけない

畳とカーペットはどちらも吸水性が高く、この組み合わせは湿気だけでなくダニの隠れる場所をさらに多く作ってしまい、ダニにとってこの上ない快適で住みやすい環境を作ってしまいます。

部屋干しはやめたほうがいい

いくら部屋をこまめに換気しても、室内に洗濯物を干してしまえば湿度は上昇してしまいます。
天候などでどうしても室内に干したい場合はカーペット式の部屋、または和室など畳が敷かれた部屋を避け、湿気を吸収しない床材の部屋に干すといいでしょう。

加湿器の扱いに注意

暖房器具の普及により、室温が一定まで保たれるようになりました。そんな室内で加湿器を使用すれば、冬でもダニは繁殖してしまいます。加湿器使用の際は、カーペット敷きの部屋や和室は控えて、加湿器のそばに観葉植物を置かないようにしましょう。

3ダニよけ・駆除用品を使う

ダニ用 エアゾールスプレー ダニアース カーペットじゅうたん・タタミに [300mL]
ダニとノミ専用の殺虫剤。注入式と噴射式の2種類のノズルがついており、さまざまな場所で使えます。畳などには特殊注入針で注入噴射し、カーペットやソファーの表面にはそのまま表面噴射でダニを退治できます。
くん煙 【第2類医薬品】アースレッドプロα ゴキブリ・ダニ・ノミ用 12-16畳用 20g
ダニだけでなく、ゴキブリ、ハエ、蚊などの室内に現れるであろう大半の害虫を駆除することができる強力な商品です。ただし、その分使用上の注意が非常に多いため、購入時・使用時には商品の「使用上の注意」をよくお読みの上正しく使用してください。
ダニよけスプレー ダニバリア ダニよけスプレー フローラルソープの香り 天然ハーブ配合 [ふとん・まくら・ソファー350mL]
ダニだけでなく、ゴキブリ、ハエ、蚊などの室内に現れるであろう大半の害虫を駆除することができる強力な商品です。ただし、その分使用上の注意が非常に多いため、購入時・使用時には商品の「使用上の注意」をよくお読みの上正しく使用してください。
ダニよけ器具 ダニバリア ダニよけシート 天然ハーブ配合 押入れ・ふとん・カーペット [シートサイズ90cmx90cm 4枚入]
天然由来成分配合のダニよけシート。使用場所に合わせてシートをカットすることができるので、布団やベッド、タンス以外の場所にも幅広く活用できます。ダニよけスプレー同様、ダニの駆除を目的とした商品ではないのでご注意ください。

ダニに噛まれてしまった場合は?

ダニに刺されるとしつこい痒みに襲われ、人によっては痒みが長引き刺された痕が残ってしまう場合もあります。できるだけかかないようにすることが大事ですが、それよりもできるだけ早く痒みを抑える対策をするのが優先です。

1対策1:できるだけかかない

まずかかないことが大事です。 刺された部分をかきむしると傷口から細菌が入り込んでしまい、その細菌が繁殖すると伝染性膿痂疹(とびひ)を引き起こす恐れがあります。 特にお子様などは無意識にかいてしまうことが多いので注意が必要です。 もし伝染性膿痂疹ができてしまったら感染することがあるので、入浴・タオルの共用などは一切しないように気をつけ、きちんと病院で医師の診察を受けてください。

2対策2:ステロイド系の外用薬を塗る

虫刺され用の塗り薬はダニ刺されの痒みを抑制してくれます。 薬品やネットでも購入することができるので、ダニに刺されたら、使用する塗り薬の注意を守り、すぐに塗っておきましょう

大事なのは、家の「掃除」と「換気」

ダニは肉眼では判別できない小さな生き物です。
さらにそのダニは室内に常に住み着いており、圧倒的な繁殖力を持つため自身で完全に対策を施そうとするのなら、かなり骨の折れる作業になります。
まずは、こまめに家の掃除をおこないダニの餌となるものを減らしていき、窓を開けるなどをして室内の換気をしてください。ダニの餌を減らす努力をすれば、必然的にダニたちは繁殖しにくくなります。ダニから身を守るには「ダニを減らすための対処」も大事ではありますが、「ダニを増やさないための努力」がそれ以上に必要なのです。
自身での対応が難しい場合は専門の業者にご依頼ください。