不用意にハチの巣に近づくな!スズメバチの1年間の活動と対策を紹介!

皆さんはスズメバチを含む多くのハチたちが、どのような時期に巣を作り、働きバチを産んでいるんでしょうか?
本項では、キイロスズメバチを主軸にハチの1年間でおこなう活動と、そのハチたちに自身で取れる対策を紹介していきたいと思います。
9月下旬~10月上旬はハチの数・警戒心が共に高まる時期です。この時期にハチの巣を駆除するのは大変危険なので、皆さんの近所にハチがうろついたり、ハチの巣ができた場合はどうかご注意ください!

目次
  1. 1. スズメバチの巣の特徴
  2. 1. こんなところにも!?ハチが巣を作る場所
  3. 1.1. 1土の中にも巣を作ることもある
  4. 1. 春(4~5月)
  5. 1.1. 1冬眠から目を覚まして巣作りを開始
  6. 1.1. 2気温の高い年はスズメバチが増えやすい
  7. 1. 初夏~夏(6~7月)
  8. 1.1. 11つの巣に数十匹の働きバチが活動
  9. 1.1. 2この時期に活発なアシナガバチ
  10. 1. 夏~初秋(7~9月)
  11. 1.1. 1スズメバチの増加により巣を引越しする集団も増加
  12. 1.1. 2オオスズメバチの襲撃
  13. 1. 秋終わり~初春10~3月
  14. 1.1. 1働きバチは死ぬ!それでも油断禁物
  15. 1.1. 2冬を協力して乗り越えるミツバチ
  16. 1. スズメバチは1年中油断できない!業者にお任せ

スズメバチの巣の特徴

ハチの種類によって巣の形や模様、作りなど様々であり、逆に見つけたハチの巣で「どんな種類のハチの巣」なのかがある程度は判別することができます。 たとえば、スズメバチ系統の巣の場合、茶色で丸い形で模様があり、アシナガバチの場合は、灰色でアニメで見るような六角形の育房がむき出しになっているなどである。

種類 スズメバチ
キイロスズメバチ、クロスズメバチなど…
アシナガバチ
ゼクロアシナガバチ、キアシナガバチなど…
ミツバチ
二ホンミツバチ、セイヨウミツバチなど…
形・特徴 ・球状・ボール型
・フラスコ型
・(球状になる前)
・逆さにしたお椀型
・シャワーヘッド型
・巣穴が外にむき出し
・「巣板」という平べったい形
・板が何枚か並んでいる(子ミツバチは1枚のみ)
茶色 灰色、灰褐色 白色、オレンジ色(蜜が集まった場合)
大きさ(最大) 直径60~80cm 15cm 板の横幅1m
作られやすい場所 都市や環境に合わせて、どこにでも巣を作る 基本的に開放的な空間を好む
庭の木、軒下、物置、岩陰、室外機、空箱、窓枠、戸袋
閉鎖的な狭い空間を好む
木の洞、岩の間、穴、植え込み、屋根裏、床下、狭い空間

こんなところにも!?ハチが巣を作る場所

ハチの巣は「木の下」や「軒下」にあるイメージが強いと思いますが、スズメバチは他にも色んな場所に巣を作ります。屋外では上のような場所に巣を作ることが多く、意外な場所では…

室内 室外 その他
天井裏 土の中 段ボール箱
床下 木の枝・洞 鳥の巣箱
壁の中 窓枠 トラックの荷台
排水管 灯籠・照明 廃材
アパート・マンションの通路の天井 戸袋 お墓の中

上の一覧はまだ一部であり、まさかハチが出るとは思わないだろうというところに巣を作っている場合も多く、何かを「動かそうとしたらハチに刺された」という例が毎年にいくつか報告があります。

1土の中にも巣を作ることもある

上記で随所で時折挙げているように、土の中に巣を作るハチもいます。こういったハチを「地蜂(じばち)」言われ、土の中に巣を作っているハチの総称です。正式に地蜂という名前のハチはおらず、地面に巣作りする蜂の一種のことを一部の地域で言われています。

春(4~5月)

それではここからは、春から冬の12カ月において、ハチがどのようなうごきをしているのか、その間、私たちはそんなハチたちにどんな対策を踏めばいいのか を解説していきたいと思います。被害の多い「キイロスズメバチ」を含め、他のハチたちは何をしているのでしょうか?

1冬眠から目を覚まして巣作りを開始

冬眠から目覚めた女王バチが巣を作りはじめる時期です。
関東地方では5月のゴールデンウィークあたりに巣作りがはじまり、大顎で木をかじって、唾液と混ぜながら巣の材料を集めていきます。この時期、1匹の女王バチが、30~40もの育房(六角形の部屋)を作って産卵・子育てをします。
ですがこの時期の女王バチは攻撃性が低く、巣を刺激しても少し威嚇するくらいで、どこかに飛び去ってしまいます。

巣の大きさは 約15センチ以内であり、丸い球体状にもなっておらず育房がむき出しの状態です。
この時点で巣を発見できれば、自分で駆除するのも簡単なので見つけ次第追い出しましょう。

2気温の高い年はスズメバチが増えやすい

スズメバチの女王は、はじめは1匹だけで巣作りと子育てをします。そのときに重要なのが「巣の中の温度」です。
巣の中の適温は30~32度 なのですが、5月はこれより低い温度です。そのため、女王バチが自分の胸など身体をふるわせて発熱して温度を上げるのです。
そして気温が高い年は「ふるわせて温度を上げる」という重労働が必要なくなります。その分を「卵を産んで増やし、働きバチの数を増やすこと」にエネルギーを使うということです。

初夏~夏(6~7月)

働きバチが少しずつ育ちはじめ、それまで働きづめだった女王バチに代わって、働きバチが野外で活動する時期です。

11つの巣に数十匹の働きバチが活動

巣に運び込まれるエサや巣の材料も増えて、子育ても活発になります。 巣の形は、フラスコ型から丸型に変わり、ハチの数は数十匹に増えます。キイロスズメバチなどは7月前後で一気に100匹を超えることがあります。 巣の大きさは15〜40センチになり、大半のスズメバチの巣はこの時期になった時点で球状としての形が完成し、以降は徐々に大きくなっていきます。 この時期になって巣が完成した時点で、プロでない方が自ら駆除するのは絶対にやめてください。 必ずプロの業者に依頼するようにお願いします。

2この時期に活発なアシナガバチ

この時期はアシナガバチも注意するべく範囲に入れておくべきです。
スズメバチに比べるとおとなしい種であるため個人でも駆除することは可能ですが、アシナガバチの活動が活発な動きをするのが6〜8月なので注意が必要です。必要以上に巣へ近づけば、巣にいる何十匹ものアシナガバチから一斉攻撃を受けてしまう可能性も十分にありえます。
スズメバチより攻撃性は劣るものの、刺されてしまえば毒性の強さは負けず劣らず。 じつは、アシナガバチに刺される原因で一番多いのは「自力で駆除したことによる失敗」です。

蜂駆除のプロへ頼めば、自分や家族への被害を心配せず、不安を解消できます。

夏~初秋(7~9月)

小さいカボチャ・ソフトボールくらいあった巣の大きさが、スイカ大くらいの大きさになり、働きバチの数も300匹以上に増加します。 巣の大きさは 30~80cmになります。

1スズメバチの増加により巣を引越しする集団も増加

300匹以上もスズメバチが増えたため、「それまで何もなかったところに巣ができた」り、「夏休みなどに1週間ほど家を空けて、戻ってきたらハチの巣ができていた」といったケースが多くなります。

ハチの巣駆除の依頼が一番多い時期でもあり、この時期は1つの巣に多くのスズメバチつまりだしているのと、湿気の多さを嫌って巣を引っ越す集団も増えます。(この移住の時にスズメバチの巣が知らない間に作られ増えていたということなのです)

2オオスズメバチの襲撃

この時期は、スズメバチが1年で1番攻撃的になる時期でもあります。
理由としては、「新しい女王バチを育てている最中」と言うのもありますが、1番の理由は、スズメバチの中でももっとも大きく凶暴な「オオスズメバチ」による襲撃に敏感になっているためです。

オオスズメバチは他のハチの幼虫をエサとしているため、そのエサを奪い取るために他のスズメバチの巣を襲うことがあります。そのため、ただでさえ凶暴なスズメバチがさらに凶暴になる時期でもあるのです。

この時期にハチの存在を家の近所で確認した場合、外に出る際は十分に注意を払い、スズメバチを確認した場所の周辺は通行を控えましょう。また、公園や自身の自宅に巣を作られてしまった際にも、外に出る際はスズメバチを刺激しないようにゆっくりと歩きながら外出してください。

秋終わり~初春10~3月

冬になると働きバチはほとんどが死んでしまいます。 そして新しい女王バチが生まれ越冬・冬眠の準備に入ります。オオスズメバチやキイロスズメバチの大型の巣は12月まで残ることもありますが、ほとんどは冬眠する際は巣はなく、森林の中の枯葉の中で冬眠することが多いです。

1働きバチは死ぬ!それでも油断禁物

一見この時期がスズメバチと遭遇する心配がない時期と思われるかもしれませんが、10月〜11月はまだ油断禁物です。

じつは、ハチの数がいちばん多くなるのは10月前後。巣によっては1,000匹になるケースもあります。この時期も不用意にハチの巣に近づくのはやめましょう。7~9月程でないとはいえ、冬眠準備を邪魔された時のスズメバチの凶暴性はやはり普段よりも高いためです。

2冬を協力して乗り越えるミツバチ

ミツバチは、他の昆虫やスズメバチのように仮死状態で冬越しすることはありません。ミツバチは冬の間も、夏の間に蓄えておいたはちみつを少しずつなめながら活動しています。そして、それが発熱のエネルギー源となっています。

この時期のミツバチは、冬支度のために蜂児圏を縮小し、貯めた蜜を巣の中ほどへ移していきます。そして部屋いっぱいに蜜がたまると、ろうでしっかりとふたをして冬に備えるのです。

当のミツバチたちは、厳しい冬の寒さに耐えるために、多くのミツバチたちが身体を寄せ合って球状の塊となって温め合います。
外側にいるみつばちと内側にいるみつばちとが入れ替わりながら、中心部にいる女王蜂を冬の寒さから守り、やがて冬を越すのです。

スズメバチは1年中油断できない!業者にお任せ

スズメバチの活動時期は春~秋であり、特に危険とされているのが6月中旬~11月とされています。単純に言えば5カ月と非常に長く、半年近くも危険な状態が続きます。

6月後半以降、スズメバチや巣を見かけたら刺激することのないようその場からゆっくりと逃げてください。駆除しやすい春であっても、不安な場合はプロの駆除業者に相談されることをオススメいたします。
特に秋になると油断してしまう人も多いので、十分に注意が必要です。