仏壇はどうやって処分すればいいの?様々な処分方法を解説します

仏壇は粗大ごみとして処分できるかもしれませんが、そのまま処分するのは止めた方が良いでしょう。亡くなった人や先祖、仏様の魂を祀っているからこそ粗末に処分するのは気が引けますよね。ですが、確実に仏壇を処分する方法は確かにあります。

引っ越しなど様々な理由で仏壇を処分したい人は、是非ともこの記事を最後まで確認してみてください。それでは、仏壇の処分方法についてご説明しましょう。

目次
  1. 1. 仏壇を買い取ってくれるところはあるの?
  2. 1. 仏壇を処分する流れ
  3. 1. 仏壇の処分方法を一挙ご紹介!
  4. 1.1. 1菩提寺に処分を依頼する
  5. 1.1. 2供養から処分まで行ってくれる業者に依頼する
  6. 1.1. 3仏具店に処分を依頼する
  7. 1.1. 4不用品回収業者に粗大ごみとして回収してもらう
  8. 1.1. 5自治体に粗大ごみとして回収してもらうには?
  9. 1. 仏壇の処分は状況によって様々な選択肢がある

仏壇を買い取ってくれるところはあるの?

最初にまず気になるのは、仏壇を買い取ってくれるところがあるのかどうかです。

結論から言えば、仏壇を買い取ってくれるところはほとんどありません。その理由は、まず『中古の仏壇を購入する人がほとんどいない』からです。仏壇は大切な人を祀るための祭壇であり、位牌や遺影といった魂や念が込められているので中古の仏壇を購入する人はほとんどいません。

仏壇自体に古美術的価値があるなら買い取ってもらえる可能性がありますが、ほとんどは買い取ってもらえないか、逆にこちらが処分費を請求されることもあるので注意しましょう。

もし買い取ってくれたとしても大抵の場合は数千円程度が買取相場となっているので、買取金額については期待しない方が良いです。なお、仏壇の買い取りに対応しているのは基本的にリサイクルショップに持ち込んで査定してもらうか、仏具店に買い取ってもらう方法があります。

後述しますが、仏壇を処分するなら先に閉眼供養を行うのを忘れないようにしましょう。

仏壇を処分する流れ

仏壇を処分する流れは、基本的に以下の通りです。

1. 開眼供養が行われたかを確認します。
2. 菩提寺に連絡をします。
3. 閉眼供養を行います。
4. 仏壇を運び出して処分します。

閉眼供養が行われていない仏壇はどこの業者でも確実に買い取ってもらえなかったり処分してくれないので、必ず閉眼供養は済ませておきましょう。

仏壇の処分方法を一挙ご紹介!

仏壇を処分する方法は多くありますが、必ず閉眼供養を済ませておきましょう。一般的には菩提寺に処分をお願いするのが簡単ですが、業者に相談したり、仏具店に処分を依頼するなど、様々な方法があります。

それでは、仏壇の処分方法についてご説明しましょう。

1菩提寺に処分を依頼する

仏壇を処分する一般的な方法として、菩提寺に処分を依頼する方法があります。菩提寺は仏壇の供養から処分まで一手に引き受けてくれるお寺で、仏壇の購入についても相談に乗ってくれるのが大きなポイントです。

引っ越しなどの際に仏壇を新しくしたい人などにおすすめで、古い仏壇を最後まで供養して処分しつつ、仏壇を買い替えることができます。

閉眼供養をしてから仏壇を運び出して処分するのが一般的な流れです。開眼供養とは仏壇に魂を入れる儀式のことであり、「魂入れ」や「お性根入れ」、「入魂式」とも呼ばれています。菩提寺では開眼供養から請け負っているため、仏壇を購入した後に開眼供養を行ってもらえるので助かります。

もし先に開眼供養を行っていた場合は菩提寺に相談して開眼供養を行っている旨を説明し、閉眼供養を行ってもらいましょう。閉眼供養とは開眼供養によって仏壇に入っていた魂を抜く儀式のことであり、「魂抜き」や「お性根抜き」とも呼ばれています。

仏壇を購入した時は魂が入っていないただの箱の状態なので、開眼供養によってただの箱だった仏壇に魂を入れます。閉眼供養はその逆で、開眼供養によって魂が入っていた仏壇をただの箱の状態に戻します。

つまり、閉眼供養を行わずに仏壇を処分してしまうと仏壇に入っている魂ごと処分してしまうということになるのです。だからこそ閉眼供養を行っていない仏壇はどこの業者も取り扱ってくれないので、必ず閉眼供養を行いましょう。

2供養から処分まで行ってくれる業者に依頼する

仏壇を処分したいなら、供養から処分まで行ってくれる業者に相談するのもおすすめです。こちらは閉眼供養からお焚き上げによる処分まで行ってくれるので、スムーズに仏壇を処分できます。近年ではお寺との関係がない人が増えてきているため、仏壇をどうやって処分すればいいか分からない人が増えています。

お寺に依頼する以外の方法だと粗大ごみとして処分することになりますが、仏壇を粗大ごみとして処分することに気が引ける人もいるでしょう。そもそも仏壇を処分しているという人の目も気になる人もいます。

しかし、供養から処分まで引き受けてくれる業者にお願いすれば、粗大ごみとして処分せずに済むので人の目が気になりません。お寺にお願いしないで閉眼供養から処分まで任せられますし、何より宗派を問わずに処分できるのが大きなメリットです。

指定した日に処分できるメリットもあるなど、早急に処分したい人にもおすすめです。もしも何らかの理由で仏壇を引き取ることができなかったり、お寺などと付き合いがなくて相談できるところがないといった理由で困っている人は、供養から処分まで引き受けてくれる業者に相談してみてはいかがでしょうか。

3仏具店に処分を依頼する

もう一つ仏壇を処分する方法として、仏壇や仏具を取り扱っている仏具店に依頼する方法が挙げられます。こちらも専門業者に依頼するときと同様に、お寺との付き合いがなくてどこにお願いすればいいのか分からない人におすすめです。

仏具店の多くは古い仏壇の引き取りサービスを行っているので、他に仏壇を処分する方法がない人でも手軽に利用できます。仏具店では仏壇や仏具の販売も行っているため、仏壇の買い替えを行う手段としてもおすすめです。

もしも仏具店に仏壇の処分を依頼するときは日程の調整を行わなければなりませんが、こちらの都合に合わせてくれることがほとんどなので日程の調整がやりやすいというメリットがあります。さらに仏壇の扱いにも慣れていることから、処分までの流れもスムーズなので早めに仏壇を処分することができるでしょう。

仏具店によっては仏壇の買い替えと同時に仏壇を処分するときに、新しい仏壇の料金が割引されることもあります。仏壇を買い替える予定があるときは、仏具店への依頼を優先するのも良いでしょう。

また、仏具店によっては閉眼供養を受け付けているところもあります。閉眼供養をも請け負っている仏具店であれば、別のところで閉眼供養をお願いする必要性がなくなるのでスムーズに処分できます。しかし、仏具店に依頼する場合だと処分費用が比較的高いこと、質が低い仕事をする仏具店もあることでしょう。

仏具店に処分を依頼する時の処分費用の相場は基本的に2万円~3万円となっています。大きな仏壇であるほど処分費用も高くなる他、閉眼供養も依頼するとさらに高くなるので注意が必要です。

仏具店に処分の依頼を検討しているなら、お寺と提携しているか、供養証明書を出してくれる店舗を探すことがポイントです。仏壇の搬出も行ってくれるので、信頼できる仏具店を探しましょう。

4不用品回収業者に粗大ごみとして回収してもらう

もしも仏壇のほかに一緒に処分してほしいものがあるなら、不用品回収業者に依頼して回収してもらうのもおすすめです。自治体に依頼する場合だと指定された日時に仏壇を家の前に置いておかなければならないので、人の目が気になる人にはおすすめできません。

粗大ごみ処理券を購入して貼り付け、家の外に搬出しなければならないなど手間がかかるのも難点です。しかし、不用品回収業者であれば搬出まで行ってくれるので運び出す手間がかかりません。こちらの都合に合わせて回収しに来てもらえるため、仏壇を外に出しておく必要性もありません。

他の方法と比べると少し費用は高くなりますが、他に処分したいものと一緒に回収してもらうことでお得に不用品を回収してくれます。自治体に複数の不用品を回収してもらうのは面倒……といった人におすすめの方法だと言えるでしょう。

なお、回収してもらう前に閉眼供養を済ませていることが前提であることを忘れないようにしましょう。

5自治体に粗大ごみとして回収してもらうには?

閉眼供養が済ませてある仏壇は魂が入っていない単なる木箱なので、自治体に回収してもらうことができます。ただし、自治体によって回収ルールが異なるため、自治体の回収ルールを必ず確認しましょう。

大きな仏壇なら粗大ごみとして自治体に回収してもらうことができますが、小さな仏壇なら細かく解体することで対処できる場合もあります。解体した仏壇は燃えるごみと燃えないごみに分けられるので、この場合は自治体ではなく地域のごみ収集ルールを確認しましょう。

自治体によっては回収してもらう仏壇に制限があったり、回収か持ち込みのどちらか、処分費用が違います。場合によっては大きな仏壇は回収してくれないため、解体するか別の方法で処分するしかありません。

大きな仏壇を素人が解体するのはほぼ無理なので、解体業者に依頼して解体してもらう必要性がありますが別途費用がかかります。また、基本的に処分費用は安く済みますが、仏壇を外に出しておくことになるので人の目が気になるという問題もあります。

仏壇を処分するということ自体に精神的な抵抗を感じる人も多く、そのまま外には出せないという人もいるでしょう。人の目が気にならない、抵抗は特に感じないという人は自治体に回収してもらいましょう。

もちろん事前に閉眼供養を済ませておくのも忘れないでくださいね。

仏壇の処分は状況によって様々な選択肢がある

仏壇は一般的な不用品と違って特別なものなので、処分方法も違うところが多くあります。開眼供養を行っている場合は必ず閉眼供養を済ませておかないと、どんな方法でも絶対に処分してくれません。

自治体、不用品回収業者、菩提寺、仏具店など、どんな方法で処分するか検討する前に必ず閉眼供養は済ませておきましょう。人の目が気にならないという人は、自治体の回収ルールを確認して回収してくれるか確認することが大切です。